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……行くはずだった。少なくとも俺の想像では。
現実では、鍵を開けてドアを引いた俺を力任せに部屋に押し込み、ついでに自分も中に入り、後ろ手でドアを閉め鍵もかけやがった。
何者だよお前。器用すぎねぇ?あ、実は押し入りのプロだったりすんの。
なんて考えるけど、すぐさま文句を言う。
「お前何してんの?頭イカれてんのかよ、これ不法侵入だけど。」
「んー、そうだね、でも俺らオトモダチだからさぁ。ただ遊びに来ただけ。」
「ハァ?誰と誰がオトモダチだって?どんだけ構って欲しいんだよ。それならさっきの先輩達の所に帰れ。俺はねみィんだよ。」
「先輩達、一緒にいると疲れるから。そうだね、俺は遊びに来たんじゃなくて、お前を寝かせるために来たんだった。」
「俺はお前と一緒にいると疲れんだよ。分かれ。俺を寝かせたいんならお前が帰ることが最善策だぜ。」
ヨウは俺の言葉に返さず、ただニヤリと笑うだけ。
その笑顔は、まるで肉食動物が獲物を見つめている時のようなもので。
俺は後ずさりをしそうになったが、靴を履いていることに気付き止まる。
いかんいかん、怯むな俺。
「聞いてんのか。ていうかお前耳付いてる?日本語分かる?帰れよ。」
「……そういうとこ、たまんないんだけど。」
は?
と聞き返すことは叶わなかった。
ヨウは左手で俺の腕を掴み引き寄せ、右手を俺の頭に添えて、あろうことかキスしてきたのだった。
は?
は?
は?
意味がわからない。何これ。え、コイツホモなの?こんなイケメンなのに?こんなモテてんのに?
そういうとこがたまんないって、ドM?俺帰れって言ったんだけど。軽く暴言も吐いたんだけど。
街を歩けば10人中10人振り返るだろうと、自信を持って言える奴がホモでドM?
別にそういうのに偏見はないけど……いやいやいや。勿体無ぇ。
「……って!!長ぇよ!」
俺が呆然としていて、抵抗していなかったからだろうか。抱きしめる手に力は入れていなかったらしく、ヨウは簡単に引き剥がせた。
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