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俺のプレゼントを買うと行って連れてきてくれたのは、かなり大きなショッピングセンターだった。
わざわざ横浜まで来たのは知り合いに会う可能性が低いのとドライブも兼ねて…って所がさすがと言うか、なんと言うか。
「で、ウサギは何が欲しい?」
「リカちゃん」…って言えたらどんなに楽だろう。
俺の欲しいものなんて1つしかないのに。
欲しいもの…欲しいもの…あ、そうだ。
「香水がほしい」
リカちゃんがくれたマフラーは毎日使ってるからか匂いが薄れてきた。
ほんのり甘いリカちゃんの匂いが恋しくて、今も巻いてるそれを鼻に押し当てクンクンと嗅ぐ。
「香水?お前香水なんて付けてたっけ?」
「いや、そうじゃなくて」
リカちゃんと同じのが欲しい。って言うのは変か?
コイツ気持ち悪いなって思われちゃう?
「ちょっと甘めで…そんなにキツくないやつが欲しい。」
「甘めってフルーツ系?」
「というよりバニラっぽい……」
口に出してハッとした。
ま、まずい.…。
「バニラっぽくて強すぎない香水、ねぇ。例えば…………これとか?」
言った途端に俺の腕を引き寄せる。
リカちゃんが俺を腕の中に捉えて、キツく抱きしめた。
「リカちゃんっ!人、人が見てる……!!」
「顔なんて見えねぇよ。それより、お前の言ってる香水ってこれで合ってる?」
あたふたしながら何回も頷く俺に、リカちゃんは肩を震わせながら笑う。
本当に意地悪で人をからかうのが好きなヤツ……!
「やっばぁ。お前、懐くとマジ可愛いよな」
「可愛くなんてねぇわ!」
「可愛い可愛い可愛い。ちょー可愛い」
「うっせぇ!ほら行くぞ!」
ヘラヘラと笑うリカちゃんを一発殴って先に歩き出す。
リーチの差ですぐに追いつかれるのに腹が立った。
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