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代わりの贄にしおりをはさみました!
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代わりの贄
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だが、ある日昌がターゲットに選ばれたのだ
なんでも楠の機嫌を損ねたらしい
まぁそうだろう
もともと昌は楠のことが大嫌いだと言っていた
そんな昌が楠の下になんて不可能だったのだ
俺は昌を助けたいと思う反面、美弥を裏切った罰だと思った。
しかし楠は言ったのだ
「やりたくないならやらなくていいよ?」
昌は何も考えずやらないと即答した
「絶対やらない?」
即答した。裏を読まずに…
やはり楠のこの言葉には裏があった
「分かった。なら美弥ちゃんか北川か、日比野で選んで」
「…………え?」
「だって代わりの贄が必要でしょ?だから代わりの贄を紹介してるの」
「なんでその三人なんだよ!!」
「だって美弥ちゃんは子役で忙しいからあんまり学校来れないでしょ?だから一ヶ月なんて簡単。北川はかっこつけてて腹立つから、日比野はいじめられオーラがでてるから。なんか文句あんの?あんたが選んだんでしょ?」
楠と美弥はライバルだ。
二人とも子役をやっていて昔は楠のほうが人気だったのだが美弥があるドラマでヒットし楠の人気は消えてしまった。しかもそのドラマのオーディションには楠も参加しており皆から絶対受かると期待されていたぶん辛かったのだろう。
北川と日比野は…ドンマイとしか言いようがない。
昌と楠の言い合いがヒートアップするなか一つの透き通り儚さを感じさせながらも堂々とした声で言い張る美弥の声が響く。
「…………私がやる」
「なにいってんのぉぉぉおお!?おまっ馬鹿なの!?いや、馬鹿だろ!!」
「…………うるさいな。いいの、私が我慢すれば良いだけの話でしょ?にぃは黙ってて。」
「…そういう問題じゃないだろ。」
「……………そういう問題よ」
「……………………」
俺と美弥は従兄弟だ。
だが、美弥の家族は美弥が物心つく頃に美弥を俺の家族に押し付け消えた。
それより前からずっと一緒に居たため美弥とは兄妹のような感じだ。
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