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12-1 (雪夜side)にしおりをはさみました!
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12-1 (雪夜side)
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「あれ?せい寝てる?」
俺の肩でこくんこくんと、気持ち良さそうに眠る星の髪をそっと撫でてやる。
「あぁ、寝ちまった」
昨日の夜がアレで、つい数時間前に直ぐそこのトイレで抜いてるし……星くん体力ねぇーからな。
「とっても幸せそうな顔してるね」
「それを言うなら雪夜もだ」
「きっと優がいたから、それなりに緊張してたんだろうね。ユキちゃんがいなかったら、優の前でご飯も食べずに固まってたと思うよ?お人形さんみたいにね」
「あ、俺それすげぇー気になってたんだけど。普段の星ってどんな感じ?」
弘樹も星が人見知りだと話していたが、俺にはそんな風に見えなかった。俺といる時の星はよく泣くし、よく笑う。初めて会った時から感情丸出しだったし、ランと会った時も幸せそうに笑っていた。
人見知りでお人形。
俺の中での星は、どちらにも当てはまらない。
「うーん。基本的に、初めて会う人とは必要な挨拶以外は喋らないし、笑わない。だから正直、ユキの話を聞いた時は驚いたよ。ユキには怒ったり泣いたり笑ったり………せいはユキの事が好きで仕方ないんだなって」
「俺も。光から聞いていた星君の印象とは全然違って驚いた。というより………星君といる雪夜が、ヘラヘラしてて気持ち悪い」
「お前なぁ、光に王子様って平気な顔して言えるようなヤツに、気持ち悪いとか言われたくねぇーよ。しかもお前らはただのダチだろ?ダチの関係性にしては、光への服従心エグくねぇーか?」
俺は煙草のカプセルを、カチッと噛んで火を点ける。
「あ………それなんだけどね。ユキがこっちの人になったから話してもいいかなって、優と相談して決めたんだ。今まで誰にも話した事なかったし、話すつもりもなかったんだけど………実はユキに時間とってもらった理由は、ゴールデンウィークの事だけじゃなくて…………」
こっちのヒトって、おい。
俺に話をする光の顔が赤らんでいく。
こんな光の表情を、俺は初めて見るんだが。
てか、なんかこの雰囲気は……俺、いない方がよくねぇーか?
星を好きになって今まで全く興味がなかった色恋沙汰の空気に敏感になってきた様な気がする。
なんとなーく言いたい事を悟った俺に、光は俯いたまま話を続けようとしていて。そんな光を余所に優は、俺に視線を向けるとニィと笑い、一瞬………男の顔をした。
「優とね…その………え?」
俯いた光の顎をグイッと掴んだ優は、そのまま光の唇に口付ける。
「…んっ……ぁ……」
わーぉ。
優、男らしい。
って。
マジかよ。
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