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そんなことを考えて着いたのは街を見下ろせる丘。
こんなところ来たの久しぶりかも……
普通なら暗い路地裏や古い公園辺りを探すんだろうけど
俺は全く違うところに来ていた。
でも、ここにいるという確信があった。
「………もうそろそろ帰らない?」
呆れたように頭を掻きながら呟く
「…ぁ、チョロ松…」
この美しい景色をどーたらこーたら言わないということは
「一松のことだから、
ちょっとカーッとしちゃっただけだよ」
柵にもたれるカラ松の隣に並ぶ
「……また、……怒らせてしまった……」
小さい声で言ったカラ松の横顔をとても寂しげで
「………」
俺にはかける言葉が見つからない
こういう時になんて言えばいいか、俺は知らないから。
だから無意識に考えてしまう、
おそ松兄さんならなんて言うかを。
結局カラ松の唯一の兄を頼ってしまっていることに腹が立つ
「…迎えに来てくれてありがとう」
「………うん」
カラ松を迎えに来たのに、結局助けられてるのは俺の方。
♪♪♪♪
無言を裂くように2人の携帯が鳴る
“一松確保”鳥肌が立つハート付きで長男からの報告
「…俺には見つけることも出来ないらしいな…」
なんてサングラスを付け直しカッコつける
カラ松が返信しようとする手を思わず掴む
「へ?」
間抜けな声を出すカラ松に溜息を付き手を離す
「やっぱ少しゆっくりしない?…景色も綺麗だし…」
なんて似合わない事を言う
「あぁそうだな!!ここはとても美しい!!」
そう言ったカラ松は……
あぁ、やっぱり2度とこの鼓動は止められない。
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