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近くだったので
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「痛い。。」
「我慢!!」
ビリビリっと左目の近くに絆創膏が貼られた。
「お店の人、怒ってなくてよかったね。」
「うん。まぁ、あそこの店、俺よく行くから、大目に見てくれたのかも。それにあれは俺じゃなくて、あの人達がふっかけてきたものだし。でも……」
成康は雄大の顔に指を這わせた。
「雄大君は傷つけちゃった。。」
自分が怪我したように痛々しい顔をする成康に雄大は言葉が詰まった。
「僕は…大丈夫。でも…言って欲しかったかな?」
初めて本心を何も考えずに言えた。
「こっそり解決したかったんだ。こんなドロドロした話、雄大君に聞かせたく無かったし。下手にミサに知られたら、雄大君にどんな危害があるか…」
「そんな人なの?だって、ミサさんと付き合ってたころは女の子らしくて好きだって惚気てたよ。」
「あれは演技なんだって。彼女の友だちに聞いたよ。気に入ったものは何としても手に入れるタイプだって。しかもクリスマス前はプレゼント欲しさに何人もキープ作るって。」
「…….もう、大丈夫なのかな?」
「まぁ、あとはあのマモルさんが何とかしてくれるだろうよ。人を殴るほど、ミサが好きなんだろう?いい父親になるよ。」
(成康さんは父親にならなくていいの…?)
窓から見える青空を見つめる成康を見ながら、雄大は言葉を飲み込んだ。
「成康さん、口の端、切れてるよ。」
雄大がいそいそとテーブルの上にあった消毒液と絆創膏を取ろうとすると成康はパッと自分の方に引き寄せた。
「舐めてくれたら、すぐ治るかも。」
「えぢっ!?」
成康は楽しそうに顔を雄大に突き出した。
「いや……ここ……成康さんの会社内だし!」
長テーブルと事務椅子の並んだ会議室の一角で、雄大は頭をかいた。
「誰もいないよ。今日は会議の予定無いし。」
「そうじゃなくて。。」
「だって雄大君、そう言うシチュエーションが好きなんでしょう?」
そう言って成康は意地悪な顔で青い袋を取り出した。
「あっ!!」
「”OL日誌 会議室での緊急会議ー今日は課長と明日は社長とーご奉仕はお茶汲みだけじゃないんです☆”タイトル長いな。」
「違うんです!返して!!」
DVDを取り出す成康に雄大は飛びついた。
「じゃあ、してくれる?」
成康の腕に飛び込む形になってしまい、上半身が密着して、端整な顔がすぐそばにあった。
「……ここで?」
「俺は雄大君だけに奉仕されたいな。」
そのキラキラとした目で見られると断れなくなる。
雄大はドキドキしながら、成康の口の端に舌を近付けた。
ペロリ
成康はビクッと身体を揺らした。
「あっ…」
「そのまま…そのまま舌を出してて。」
「??」
雄大は言われるがまま、舌を突き出すと、成康は覆いかぶさるように雄大の顔を掴んだ。
「ん!!」
成康の舌が雄大の舌に合わさって、ゾワリとした感覚が背中に走る。
舌を引っ込めるとそのまま唇を重ねられ、口内に舌が進入して来た。
「んっ…ん!」
クーラーが効いてるはずなのに身体中が燃えるように熱い。
舌が歯を撫でて、激しく絡まり、唇は強く吸われる。
頭がぼっーとしてくるのがわかる。
「あっ…はあっ….はあっ…」
「はあっ…」
名残惜しく唇を離すと2人とも息が上がっていた。
「な、成康さん!?」
成康は雄大の首筋に吸いついた。手がシャツの下に入ってくる。熱い手が腰から背中に上がってくる。
「ダメ…です…」
腕を掴むが、成康の手は腹部から胸へと移動してくる。
「あぁん…だ…んっ!」
乳首を掴まれ、雄大は身をよじった。
「あっ…そこは…いや…」
「ここ、コリコリしてきたよ。」
「んっ…摘まないで!あぁ!」
「ひっかくと気持ちいい?」
刺激が伝わり、駄目だと分かってるのに雄大は頷いた。
「可愛い、雄大君。好きだよ。俺、我慢できないかも…」
「はぁっ…んく…」
「いやーー、課長の話、長かったなぁ!」
外から声がして、雄大はシャキーンと身体を起こした。
「結局なんの話かわからなかったしなぁ。最終的にお歳暮とお中元の違いの話になったし。」
「お中元よこせってこと?」
廊下から聞こえる声に雄大は神経を研ぎ澄ませていた。
「や、やっぱり…無理です…」
雄大が小声で言うと成康はくくくっと楽しそう笑った。
「現実はAVのようにはならないよね。残念。」
「いや…するつもりは…」
成康は雄大の耳元に口を近づけた。
「これは俺と一緒に見ようね。あと…」
ガサガサと音がして、袋に入れたSM雑誌が出てきた。
「あっ!それは…捨てるつもりで….」
「雄大君はMなのかな?」
(僕の性癖、絶対誤解されてる!)
「おい!!加藤まだ帰ってないよな?」
廊下で聞き覚えのある声がする。
「加藤?どっかで見たような…」
「ヤバイ……加藤のPCでもアダルトサイト見てたら、変な登録してしまった。。お前、ちょっと手伝え!」
「またですかー?しかも、加藤さんとか絶対怒りますよ。」
再び周囲がシーンと静まり返る。
「……あの声、黒田さんだな。ちょっと雄大君、行ってくるわ。」
「は、はい。。」
(成康さんって、意外とツイてない人だな。特に対人関係。。)
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