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「大丈夫か?」
イケメンの顔が、覗き込んでくる。
「……へ……」
「ん…?」
僕は今、学校1のイケメンにお姫様抱っこをされている状態で…
急展開過ぎて頭が付いていかない。
挙動不審になっているだろう僕を見て、彼は少し笑ったような気がした。
「とりあえず、脱出が先だな。」
彼はそう言って、僕の頭を撫でると自分の周りに群がっている女の子たちを掻き分けて、その輪の中から脱出した。
さっきの勢いはどうしたのか、女の子たちは全く動いておらず、
呆気に取られている様だった。
目の前に見慣れた昇降口が近づいてきて、ようやく我に返った。
―――――まずい。
助けてくれたとはいえ、この人はαだ。
発情期は近くないし、抑制剤を飲んできたとは言っても、勘づかれるかもしれない。
αはΩのフェロモンに敏感だ。
もし、バレたりしたら……
それを考えたら、怖くて怖くて堪らなくなって。
彼の胸を力一杯押して、彼の腕から無理矢理降りた。
「っ!?」
「………っ…」
顔を上げると、驚いた顔をした彼と目が合う。
とっさに目を逸らし、思いっきり距離を置いた。
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