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遠くで、人の話し声や鈍い何かがぶつかるような音がする。
うっすら目を開けようとすると、優しい手つきで暖かい手が僕の目を覆った。
まだ瞼を開けるのが億劫だった僕は、その手に抗うことなく再び目を閉じた。
すると、ふわっと暖かい何かに包まれて、それとほぼ同時に浮遊感が襲った。
しかし、不思議と安心が出来て、近くにある暖かい温度に擦り寄る。
「……頑張ったな…」
…幸。
耳元で、小さい頃聞いた優しい父さんの声が聞こえた気がして。
僕は幸せな気分で。
その声に誘われるように意識を沈めた。
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