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温和の心配
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【side温和】
「鏡さん、専務がお呼びです」
専務?淳之助様か?また孝哉か?
仕事を止め、専務室に向かう。
コンコンコン
「鏡です。失礼します」
中に入ると、孝哉一人。またか…
「何か用か?」
「ん~まぁね、ちょっと忠告?」
「要らない、なんか企んでるだろ?嫌な顔してる」
「千之助とお前を心配してるだけさ」
ニヤッ 口の端をあげて笑う孝哉
「なんだ?」
企んでるとわかっていても、千のことはほってはおけない。
「千、最近モテ期なんだって♪男からも女からも告られてるらしいぞ。
この前なんか、ご令嬢に一目惚れされて縁談話が持ち上がったし… 」
「縁談?」
「まぁ、それは断ったけどな。
でも本当、最近の千は色気が増して可愛くなったしな~大人になってきたのかな
大切にしたいのはわかるけど、早く自分のものにしないと、誰かに取られちまうぞ」
「自分のものに?」
「もう千は子どもじゃない。大人の関係に進んでもいいんじゃないか?」
「何を言って…」
「お前がそういうのにあんまり興味無いことも、淡白なのも知ってるけど、千も望んでるよ」
「……」
たぶん、こいつなりに、俺たちの関係を心配して言っているんだろうが…
何も言わないのが最善か…
「わかった…考えておく」
話を終え、専務室を出る。
「モテる者同士は大変だな♪」
孝哉の楽しそうな声が聞こえた。
いいヤツだとは思うんだか…
それにしても、告白に縁談。
心配していたことが起こった…
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