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寂しい
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何となく理解は出来て来た
俺がここに居られる条件は、空に成りすまし絶対バレてはいけないと言う事
難しいけど頑張るしかない
「あのさ」
「何だ」
「俺はどこで寝ればいい?別に床でもいいけど」
「床に寝たら風邪をひくぞ・・・右の部屋を使え」
「わかった」
「それから・・・・・」
「何?」
「明日は隣国の大臣がやって来るので夜はパーティーを開く」
「パーティ?まじで?」
「だから・・・・」
「ん?」
何だろう
言いにくい事でもあるのかな
「空はいつもドレスを着ているんだ」
「はい??」
「似合うしな」
「それって、王子の趣味全開じゃない?」
「・・・・・・・・・・・まぁ」
「マジかよ・・・・・ここに来て女装とか」
「すまないな」
「いいよ、着てやる」
「助かるよ」
「んじゃ、おやすみ」
「おやすみ」
何だか疲れた
でも、この世界は落ち着く
鼓膜が破れるような爆音もしないし空気も澄んでいるしとても静かだ
こんな世界があるなんてまだ信じられないけど本当にあるんだな
「すごいベッド・・・・・」
しかも初めて見るような豪華なベッドで寝る事も出来る
魔法が使えなくても、他の人達が全てやってくれてるみたいだし不自由はなさそうだ
ふかふかのベッドに飛び込み、高い天井を見つめた
ここにはうるさい羽妖精もいない
いつもはうるさいと思っていたけど、一人って何だか寂しいな
「お前もベッドなんだな」
隣のベッドの上でとんかつが眠っていた
言葉って大事なんだと初めて知った
とんかつの言葉がわからなくなってすごく寂しい
今までは話が出来て当たり前だと思い込んでいたから尚更だ
「・・・・・・・眠い」
でも今は眠ろう
きっと明日になればいい事が待っているかも知れないしね
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