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36 哉太side
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「はぁ、哉太には敵わないな」
それからくぅは今自分が感じていること、思っていること全てかは分からないけれど話してくれた。
事件のことも、暁のことも、今でも少し怖いらしいけれど別に犯人のことは恨んでいないことも。
「別に退学にしてほしいとか思っていないから重い処分は出さなくていいからな」
「それだけは聞けないよ。今回ことは兄さんが進んで処分を出しているから」
「は?!瞬(せつな)さんが関わってる?!いやいやいや、理事長が私怨で生徒に処分をくだすのはダメだろ!」
と言われても、僕の兄さんである幹瞬はくぅのことを僕以上に溺愛しているし、今回のことは木前家と幹家に対して喧嘩を売っているようなものと同じだからなー。
家から圧がかかって一家全員路頭に迷うのと退学処分とだったら退学のほうがマシでしょ。
普段はクールな生徒会長であるくぅ。
みんなからはくぅはクールであるって思われているからなかなか本音が言えない。
僕はそんなくぅが唯一本音で話せる相手だって自負している。
「ほら、くぅ。くぅの好きなチョコレートパフェ」
みんなのくぅのイメージは、朝起きたときからスマートで、優雅にブラックコーヒーを飲んで新聞を読んでそう。
昼にはパスタとスープ、夜はゆっくりとベッドで就寝。
まぁ、実際のくぅは朝弱いから起きれないし寝癖酷いしコーヒーとか飲めないし、パスタよりラーメン派だし、夜は生徒会長としての威厳を保つために必死こいて勉強して挙句の果てにはソファーで寝落ちる。
「くぅには笑っててほしいからね」
だから僕も今回のことに関しては一切妥協しないよ。
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