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部内恋愛…及影←月・日
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ある日大地さんは言った。
「部内恋愛を禁止する」
烏野排球部に新マネージャーとして入ってきた谷地さんを迎え入れて一週間が経過した。
そんな時に大地さんのそのセリフ。
勿論三年は全員賛成で、他の学年の者は意見など言える筈がない。普通なら。
「大地さん、それは何故…」
「今まで排球部は部内恋愛をしないと決められていたんだ」
俺は意を決して大地さんに尋ねる。大地さんは俺にわかるように説明する。
二年の田中さんや西谷さんはそのルールを知っているのか特に動揺はしていない。
「新しくマネが入ったから伝えておこうと思ってな」
「何でダメなんですか?」
「もしもその二人の間に何かあった場合部の雰囲気に影響するだろ?」
思い切って大地さんに聞いてみる。
珍しく月島も真面目に聞いているみたい。興味なさそうにしているのは影山ただ一人。
「それが普通だろ」
「えー」
影山はそれが当たり前だと俺に言って聞かせる。解せない。だって青春だよ!高校生!
そんな事よりバレーだと影山はボールを手に持っている。バレー馬鹿なんだよなぁ。
「…新マネージャーが好きなの?」
「へっ?」
菅原さんが唐突に言った。
今まで大地さんに言葉にうなずいていただけの谷地さんが突然その発言にあたふたとし、誰も読めない思考のなかに落ちていった。
谷地さんはいい人だけど、俺が好きなのは…
「俺が好きなのは影山です!」
「ちょっと、僕の方が好きなんだけど」
「お前ら…そういう事は部活では言わない約束で…」
思わず言ってしまえば月島も刃向かうように言い、隣に居る山口はついて行けないと目を伏せている。
さりげない告白をされた影山は可愛らしく顔を赤く染めている。可愛い。
そして大地さんは固まっていた。
「え、みんな…ホモなの?」
きらきらと輝く目を俺たちに向ける谷地さん。これはやばい。って俺の勘が言ってる。こんな谷地さんを見るのは初めて。
谷地さんはどこから取り出したのかわからないメモ帳を手に持って此方を伺っている。
「言っとくけど、僕の方が王様の事は知ってるし。中学の時から見てる」
「でも俺の方が影山と仲いいし」
月島ともう何度目かわからない影山についての言い争い。この言い合いに影山は背を向けた。
影山は一人でサーブ練習をするらしい。大地さんはそんな影山に声をかけた。
「影山はこの好意に返事をしたか?」
「え、あ、はい」
谷地さんは興味深々に影山の顔を見る。手元のメモ帳は文字でぎっしりだ。
「俺には及川さんがいるから…」
「!?」
月島と俺の殺意を抱いたオーラが溢れる。その人は俺の永遠のライバルだ。色んな意味で。
影山は完全に停止した大地さんを心配そうに声をかけている。そりゃああんだけ影山を嫌った様な素振りをする人と付き合ってるんだ。大地さんのその反応は普通だ。
俺も初めて聞いたときは倒れた。
谷地さんは及川さんって?と興奮した声を出していて。
「…帰っていいかな」
「いいと思う」
ついていけていない三年と二年勢は次々に退散。
ただ、ノリの良い田中さんと西谷さんは月島を問い詰めている。
「…部内恋愛は絶対禁止だ!」
不満そうな面々のなか影山だけが部外恋愛だから関係ないと、置いていたボールを手に取り今度こそサーブ練習を始めた。
谷地ちゃんの果てしない妄想力は絶対腐に応用可能ですよね!
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