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神出鬼没及川さん…及影
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日向が及川さんを嫌いだ。
いや、嫌いと言ってるのを聞いた訳ではないけれど表情には苦手だと書いてある。
確かにあの人のサーブはトラウマもんだけど、…恋人の事をあからさまに嫌がられると不思議な気分になる。田中さんも…ていうか烏野全体的に及川さんが苦手雰囲気がある。
「影山ー今日肉まん三個ちょーだい」
自転車を押した日向が言う。
肉まん三個か二個か、いつも先輩の目の前で争う俺達。
確か昨日俺が三個食ったから。
「別にいいけど」
ああ、毎日肉まん二、三個買い食いして。いつか太りそうだな。
とか女子が考えそうな思考に至る。
筋肉落ちたら困るな…。
そんな事考えながら歩いていると携帯が光った。メールだ。
『俺及川さん!今あなたの後ろにいるの!なんてねっ(ゝω・´★)』
バッと後ろを振り返る。唐突に振り返った俺を不審そうに見る月島とその横の山口が見えた。
「何急に」
「え、別になんでも…」
ない。と言いかけて見知った顔が月島の後ろにいるのが分かる。
何で本当にいるんだよ。
「日向、早く行こう」
クルッと正面を向き、先へと日向を促す。
どうせ無駄なだけだが。
「トビオちゃん!無視なんて酷いよ?目合ったよね!」
「!?」
急に現れた及川さんに隣にいる日向含め全員が驚いた様子。
岩泉さんに助け求めるべきか?
「肉まんなら好きなだけ奢ってやるけど…」
「何で来たんですか?」
誰もが抱くであろう質問。
この人が来ると恋人同士な事がバレてしまいそうで毎回ヒヤヒヤするのだ。
そう何回も来てもらっては困る。
「うーん…、会いたくなったから」
この台詞はセーフ、か?
「なんなの、リア充なの」
と言う言葉に思わず動揺する影山の方が二人が恋人だという事を表してるだなんて。
クスクスと、本当可愛いなぁ、と笑みを漏らす恋人の先輩に当の本人はまだ気づいていない。
『及川さんに肉まん買ってもらおう』
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