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委員長は可愛い
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放課後になって椿が迎えに来るのを仮眠を取りつつ待っていると外が尋常じゃないくらい騒がしくなった。
なんだなんだと野次馬精神が働くが、眠気が勝っていたので相変わらず席に座ったまま壁に頭を預けて睡眠を貪ろうとした。
「淀くん」
優しいけれどどこか緊迫したような声で揺すり起こされる。
目を開くとクラスでも比較的仲良くしてる学級委員長くんが遠慮がちに俺を呼んでいた。
「どうしたの」
何を隠そう俺はこの学級委員長が大のお気に入りなのである。可愛くて可愛くてしょうがないのである。淀って読んでよなんてどこぞの少女漫画のイケメンみたいな事言ってどうにか名前で呼んでもらうことに成功している現状。特出して顔が美しいというわけではないが俺の琴線に触れる何かをコイツは持ってて、俺は自分でもよくわからないまま引き寄せられているのである。
そんな学級委員長のふわっとしている髪を撫でればこれまた特にサラサラというわけではないがそれがどうしようもなくキュンキュンする。
学級委員長は軽くふるふると頭を振って僅かな抵抗を見せるが離してやらないし可愛いなクソ。
「淀くん、生徒会長が来てるけど!」
委員長が机をぺんぺんと叩いて主張してくる。
それを見てまた悶えそうになりながらそんな自分を抑制して考える。
はて、生徒会長とな。
首藤くんじゃん何かあったのか。
「うんわかった」
そう言って立ち上がって名残惜しい委員長から手を離し騒ぎの中心部へ向かった。
するとモーゼの十戒のように人の波が真っ二つに割れる。数人がお辞儀してる。
「あーみんなごめんね」
そう断りを入れて前を向くと苦い顔をした首藤くん。
「いかがされましたか会長」
軽く会釈をしてから要件を聞くと、首藤くんは顎でクイッと「ついて来い」の合図を出した。
「かしこまりまして…」
俺はそのまま彼の後ろについて行った。
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