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結局
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結果的に報告すると翌日急いで委員長にペアの申し込みをしたら「ごめんね、もう他に組んでる子がいるんだ」と断られ、心がズタズタに傷つけられた挙句、自暴自棄になって通りすがりの不良とかを誘ったりしてみたのだが時期が遅かったのか既に組んでると言われたり単純に「お前とは嫌」などと断られ、大敗を記した。
これは本格的に選択肢が首藤くん一択になってきたなと思ったのだが、首藤くんに頼もうとしたら「悪りぃ、俺組めなくなったわ」と断られた。「都賀屋に借り作っちまった」とかなんとかで、なんだか紆余曲折あったらしいがとにかく他で組まないといけなくなったらしい。
どうしたもんかと悩み込んでると偶然都賀屋サマと遭遇した。
「こんにちは」
そう言うと向こうは「あぁ」と多分返事をくれた。
「……ペア探しが難航してるって」
「あー、そうなんですよね」
「首藤が……言ってた」
「会長様も他で組むらしくて、俺は俺で他当たってるんですけどふられっぱなしで」
「……そうか」
「友人には人を選べと言われてるんで誰彼構わずってわけにもいきませんし……。あー本当どうしよう…」
頭を抱え込む俺をじっと見て、都賀屋サマが口を開いた。
「やっぱり、俺と組むべき」
冷静に考えて都賀屋サマと組むのは体裁的にマズイところがある。
しかし今となっては贅沢も言ってられないというか、いや、都賀屋サマと組むこと自体が贅沢というか。
とにかく他にいい相手がいないのは確かなわけで、これはお言葉に甘えるのが賢いのかもしれない。
云々考えていると、都賀屋サマが「そんなに気になるなら、俺が東条(書記親衛隊長)にうまく言っておく」などと言い始め、それは流石にまずいだろと丁重にお断りした。
「うーん、じゃあお言葉に甘えてお願いします。東条君には俺から一言入れておきます」
「…………わ、わかった」
そう踏ん切りをつけると、都賀屋サマは心なしか動きがカクカクしてなんだか嬉しそうだ。
「本当に助かります。ありがとうございます」
「いや、全然……」
そんなこんなで俺は都賀屋サマと新歓のペアを組むことになりました。
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