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君に包まれて
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大学生×大学生
(発熱)※ベッターにあげたのと同じものです。
気が付けばそこに向かっていた
ピンポーンとチャイムを鳴らせば
はいと言う声と共に
ぱたぱたと廊下を走る足音が戸の向こう側から聞こえてくる
足音が戸の前で止まり
がちゃりと言う音が聴こえると
戸がぎぃっと開く
外に顔を覗かせた君が
訪問人が僕だと気が付くと
「どうした??」
突然の訪問に不思議な様子で
首を傾げて僕に問い掛ける
「なんでも……な、い……」
そういって君の胸に飛び込んだ
「なんでもないこと、ないでしょ??」
僕を受入れて
君によって染められたミルクティー色の髪を撫でながら君がいう
「なんでも、ないよ……なんでも……」
顔を君の胸に埋めながら君に述べる
本当になんでもない
ただ、ただ、君に会いたかった
ただ、ただ、君を感じたかった
それ、だけ……
「それなら、いいんだけど、君、熱い。」
僕を家の中に入れて
ぱたんと戸を閉めると
君が僕の額に触れてそう言った
熱いなんて言われても
外だって暑いんだからしょうがないと思う
君は僕を身につけながら
中に入っていく
歩きにくいなんて気にせず
君を感じながら
寝室についてベッドに倒されて
いつもの展開と思って一瞬きゅっと目を閉じる
それなのにいつもの感触がなくって
目を開けると目の前に君はいなかった
「?」
不思議だなとは思ったけれど
僕は君のベッドに置かれたタオルケットにくるまった
僕が初めてココに泊まった時に
君と一緒に買ったタオルケット
ぎゅっと握り締めて
抱き締めれば君の匂いが染み付いていて
心地がいい
「ほら、計って。」
戻ってきた君にそう言われて
何事だろうと思えば
脇に体温計をつっこまれる
ぴぴぴっと音が響けば
自分で確認する前に君にとられて
「あー。」とか言うから
起き上がってそれを覗き込む
38.5度の文字が表示されいる
「お前さ、怠いとかないの??」
ゆっくりとまた寝かされて問いかけるが
そんな自覚はない
でも、そんなこと言われたらそんなこともあるかも知れない
「大丈夫、だよ。」
うん、本当に…
「それならいいんだけど……」
「ねぇ、しないの??」
いつもの目で君を見るけど
君は「熱あるからダメ。」なんて頭を優しく撫でてくる
「むー」
「むーじゃないの。ほら、寝て。」
タオルケットを掛けられて
赤児を寝かせるように僕のタオルケットのかかった胸をぽんぽんと撫でる
それが心地よくていつの間にか寝てたみたい
ぱちりと目を開ければ
君によって電気は消されていてそこは暗く
全身に汗をかいていて気持ちが悪い
汗をかいていて暑いはずなのに
ぶるっと身が震える
その震えで額にいつの間にか置かれていた生暖かいタオルがずるりと落ちる
落ちたタオルも気にせずに
タオルケットを寄せてその場でまるまる
暖かくなりたいのに全然暖かくならない
君の温もりが欲しい
そう感じてタオルケットを握りしめたまま
ベッドを出ようとすると
かくんと膝から崩れその場にへたりと蹲る
「!?」
何が起こったか分からなくて
立とうとするけど全然立てなくて
焦ってくる
目にじわじわと涙が溜まってくる
ぱちんとスイッチの音が聴こえて
音の先には濡れタオルと服を持った君がいた
君を求めるように精一杯手を伸ばすと
それを君は受け入れてぎゅっと抱き締めてくれた
零れ落ちそうな涙を汗を拭く前に濡れタオルで拭われて温かかった
「なーに、泣いてんだよ。」
「はうっ」
ぎゅむっと鼻を摘まれた
「泣いてなんか、ない。」
「そ。」
気が付けば君に服を脱がせて
濡れタオル汗を拭かれて乾いた君の服を着せられる
体格が違うためにだぼだぼだけど君に包まれているみたいで安心する
抱き上げられてまたベッドに降ろされて
落ちたタオルケットを拾われ掛けられる
君が部屋からまた消えそうになる
嫌だと伸ばした手は握られたが
すぐに離されて
「ちょっとだから」なんて
ちょっとがちょっとじゃない
君が帰ってきたのはほんの数分後
それでも全然ちょっとじゃない
タオルケットから軽く顔だけ出して
潤んだ瞳で君を見て
君に笑われた
「泣き虫。」
「置いていく君が悪い。」
「何言ってるんだか。」
「……ひっ…。」
ひやりと君の手が額に触れた
冷たさに一瞬身を拒めたがそれは心地よくって
君の手に擦り寄る
「まだ、熱いな……」
そういうと離されそうになる手
今度は離したくなくってその手を握り締めた
君は少し困った表情を見せたけれど
僕のわがままに従って
僕に触れてくれていた
「早く下がりますように。」
額に触れた手に口付けて君はそう述べた
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