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傍にいてくれるもの
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☆リスカネタ2連発しますね…苦手な方はお逃げください
心が弱い系……難しい……こんなのですか、ね??
望みのものになるまで挑戦は続けます!!
※ちゃんと体調不良も書きます……
大学生×高校生
(リスカ)
桜が舞い散るその季節
黒の筒を片手に君が僕の前で笑う
「卒業おめでう。」
笑顔で言うはずの言葉は震えてて
僕の口から出た言葉は
「僕を置いていくの??」
置いていくも何も
悪いのは一年遅くに生まれた僕で
君はその言葉に苦笑いした
「また、会えるよ。」
そんな言葉はを残して君は大学に行ったけど
また
とかじゃなくて
いつでも
僕は君に会いたくてしょうがない
君がいないと
僕の世界は始まらない
朝起きて支度して学校に向かって
一人で歩く道
靴箱で誰とも挨拶せずに
教室で一人窓の外を眺めながら過ごす
お昼の時間は中庭に行っても
君はいない
いないって分かっているのに
お弁当を持って中庭に向かうんだから馬鹿みたい
「いただきます。」と手を併せて
お弁当を広げて箸を握ればおかずをつつく
口に含んだそれは味がしない
ごくんと飲むのも飲み込みづらくて箸が進まない
全然食べてないのにチャイムは鳴って
教室に戻る
そこに僕の居場所は何処にも無い
僕の席に座っていた誰かは
僕に気が付くと話を辞めて席に戻る
ここの席は僕がいない方が幸せかもしれない
そんなことを考えて授業に入る
頭に入ることなんてない授業
頭の中には君のことばかり
気が付けば授業は終わって帰る時間
帰りも一人なんてなんなんだろう
日が沈みかけの赤い世界
空で鳥が僕を馬鹿にするかのように鳴く
僕の居場所はどこにもない
世界が歪む
目に膜が張って
喉が詰まる感じ
周りの全てが怖くて
家に走る
部屋に着いて
ドアを締めると
ドアにもたれて座り込む
「……っ……ふっ……」
喉の奥に詰まった言葉が溢れて
目に溜まった涙が零れ落ちる
どうして泣いているの
どうして泣くの
分からないけど涙が出る
気が付けば泣き疲れたのか
寝てたみたい
何もひかれていない床にそのままだったから身体が痛い
泣きすぎで頭がずきずきして
思考がままならない
むくりと起き上がれば
ぐわんと世界が歪んで気持ちが悪い
「……っ…」
吐きそうになって口を手で覆う
でも、吐くことはなくて
ただただ気持ちが悪い
ベッドにでも寝転がろうか、と立ち上がれば
目の端に入った机の上のカッターナイフ
コレなら気持ちの悪さを上回ることが出来るだろうか
そんな安易な気持ちが僕を狂わせる
かちかちと刃を出す音が耳に響く
銀の刃が剥き出しにされて妖しく光る
腕を出して刃を押し当てて
目をつぶって引けば
確かな痛み
そっと目を微かに開けて
それを見ればうっすらと赤が染み出す
なんだ、コレだけ??
悲しくなって
また目をつぶって何度もそれを繰り返す
気が付けば赤で染まる腕
痛い、けど
気持ち良くて
なんだか何もかもがどうでもよく思えた
気が付けばそれにはまって
手放せないカッターナイフ
君の代わりにそれがあった
それは確かに僕に痛みを与えて存在した
いつもポケットに入れて
不安になると握りしめた
そこに僕の居場所ができてほっとした
夏になって君が帰ってきた
なんだか君は変わってて寂しくなった
嬉しいはずなのに安心しない
手を握っても
ぴたりとくっついてみても
前とは明らかに違う
「彼女出来たんだ……」
抱きつく僕の頭を撫でて君が言う
何、言ってるの??
こんなに僕を待たせたのに
君の隣は、君の傍は僕の居場所なのに
なのに
何を言っているの??
見上げて君を見る目は潤んでた
「ごめんな。」
なんて謝って
何で謝るの??
謝るならなんでそんなの作るの??
僕の居場所はどこにある、の??
「やっぱり、置いていくんだね……」
涙が枯れて口から出た言葉はそれだった
僕がぎゅっと抱き締めていたのに
抱き締められたのを嫌がるかのように
君を引き離して
「ついてこないで…もう、君はいらない……」
なんてどの口が言ってるんだか分からない台詞を吐いて
君から離れる
離れる時に見た君は悲しそうな目で僕を見つめてた
どうしてそんな目で見るんだよ
僕を捨てたくせに
目指す我が家
駆け上がる階段
部屋に篭って
またカッターナイフを握る
君は僕を置いていく
けど
そいつだけはずっと傍にいてくれる
僕に証をつけて僕を所有する
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