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20話
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カフェを出て、再びアイスクリームを求めて歩き出した
「あみねー、いちごのアイスがいいー」
めっちゃ可愛いうちの子…
イチゴアイスっていう事がもう可愛い…
右手に繋がれた手をブンブン振り回す
「あみ、あみ!落ち着いて!手、振り過ぎ!」
「あっ…えへへーはやくたべたくなっちゃったー」
にこぉ、と笑うあみが天使にしか見えない
「ゆきちゃんはー?なにたべるのー?」
「僕はねー、どうしよっかなー」
うーん、と考える由木を見て陽が口を出す
「由木ちゃんはパパと一緒のやつだよねー?」
「えーそうなのー?やだずるいー!あみもいっしょのやつがいいー!!」
「えっ?えっ?…一緒?」
いきなりのそんな事を言った陽に慌てる由木
「あみもいれてよーぉ、おねがいー!」
「仕方ないなー、じゃあ、あみも一緒のやつな」
「やったぁ!」
二人でキャッキャと盛り上がる
「てゆーか、さっきから思ってたんだけど、
何で由木、手、繋がないの?」
「え…?手?」
逆に繋いでいいの?あみちゃんの前で?
「あみもおもってたー!ゆきちゃんはいっ!」
あみちゃんに手を差し伸べられ、その手をそっと掴む
一瞬、陽くんと繋ぐって勘違いした自分が恥ずかしい…。
その後すぐに目的地について
色んなアイスが並ぶショーケースを見渡す
あみちゃんの目がキラキラしてどれにしようか、
悩む姿が微笑ましかった
「決まった?」
「あーん、まだ決まらないー」
すごく悩むあみちゃん、楽しいだろうなこういうの
「由木は?」
「あっ、僕は…えーと」
「これやろ?」
指差されたのは果汁の濃そうなオレンジのフレーバー
「?…これ?」
なんでこれ?ってなるけど、陽くんが言うならそれで…
「好きやろ?オレンジ」
「ん、まぁ、好き…かな」
「ほな俺もこれー」
!?
なに…!?
今、物凄くキュンときた…
心臓が脈打つ、とても高速に。
「あみーまだー?」
「えっ、まってまって!えーとね、えーと…これ、いちご!」
「パパたちオレンジにしたけどいいの?」
「えっ!やだ、あみもおれんじ!!」
すぐに変更して、三人ともオレンジになった
「オレンジ濃ー!」
「おれんじこー!」
「濃いねオレンジ、これ、美味しい」
あみを真ん中に挟みベンチに座った
「これ食べたら帰ろっかー」
陽が切り出す
「えっ!?もうかえるの!?」
「帰るよ何言ってんのあみ、お勉強まだでしょー?」
「…」
黙り込み、あみは黙々とアイスを食べ始める
「お勉強いやなのー?」
あみの顔を覗き込み問いかける
「…や、じゃないよ…ゆきちゃんやさしいもん…」
いつも勉強は由木に任せてある
陽も教えていたりした事もあるけど
由木の説明の方が分かりやすいみたいで
そこからずっと由木に見てもらっている
「ふーん、由木ちゃん優しいの?良かったね」
「うん…でも、おべんきょうのじかん、ぱぱとあそべないから…やだ…!」
あみ…っ!?
不貞腐れて何言い出すの…!?
やばい天使、この子天使だわ
可愛すぎてやばい、やばいよ…
「あ、あみ…じゃあ、パパもお勉強する、一緒に」
「えっ!?ほんとっ!?」
「ほんとほんと、帰ろうか」
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