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屋上
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「んっ…」
屋上に入ると、思った通り澄んだ食う気が俺を包む。
_そこちゃんと走れー!
_うぃーっす…
やけに暑苦しい教師の声と気だるげな生徒の声。
その声が今は授業中である事を思い出させる。
「ふぁぁ…」
そういえば、昨日寝たのっていつだっけ…
確か閉店までバイトしてて…
そんなことを考えていると自然と瞼は下がってくる。
心地よい微睡みに身を委ねていたからか、背後に迫る危険人物に気が付く事が出来なかった。
「あーずーま君」
「ッ!?」
突然の低い声に驚き、思わず振り向くとそこには
ついさっき放送で俺を呼び出した本人、西堂明が立っていた。
「おかしいなぁ…放送したはずなんだけど…」
「チッ…ボケてたんじゃねぇの」
相変わらず、嫌味な程に端正な顔つきだ。
センター分けになっている前髪、枝毛1つ見当たらなそうなツヤのある黒髪。
眼鏡の奥で光る切れ長のつり目。
おまけに見た所180cmはありそうな高身長だ。
「それに東くん、今何の時間か分かってるよね?」
「その言葉そっくりそのままお返ししまーす
…なんでお前がいるんだよ」
会長はヘラヘラと笑いながら
「会長権限の授業中校内確認でーす」
は?そんなものあるのかよ…
「お前と話してるとなんかやる気無くした。じゃーな。真面目な生徒会長サマはさっさと授業に行けよ」
そう言って屋上を出ようとすれば、腕を掴まれる感覚がした。
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