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兄貴とインターフォン。
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次の月曜、俺は学校を休んだ。二晩で熱が下がらなかったからだ。それでも、夕方にはさすがに下がって、普通に起き上がることもできるようになった。
夜の八時。兄ちゃんは帰って来たけど、父さんと母さんはまだ仕事から帰らない。リビングでテレビを見ていたときだった。
ピンポーン。
チャイムが鳴った。近くでゲームをしていた兄貴がのっそりと立ち上がる。俺はちらりとそちらに目をやったけど、変わらずテレビを見てた。見てた、んだけど。
「何の用だ何の。は⁉︎おまえなんかにな ん で光輔を会わせなきゃいけない?帰れ迷惑だ帰れ。は?騒ぐ?それこそ近所迷惑だ公害だおまえダイオキシンか⁉︎」
……インターフォンに出た兄貴が、俺には聞き取れないほど早口で小声で何かをまくし立ててるから、気になって兄貴のほうを見た。
すると、舌打ちをした兄貴が玄関のインターフォンと繋がってる受話器を置いて、俺に言った。
「光輔、ちょっと部屋に戻って寝てろ」
「え?でも俺、元気だよ?」
「いいから。頼む、この通りだ」
手を合わせて拝む真似をするから、しょうがなく俺は二階の自分の部屋へと戻った。乱れたベッドに潜り込んだ、瞬間。
バンッと音を立ててドアが開き、アキくんが現れた。
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