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失恋?
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「お前、それは無謀だわ!」
友人に相談したら、クラス全体が爆笑する。
な、なんかおかしなこと言ったか…?
「神條、お前は素直だからなぁ…あいつはやめとけ。」
ぽん、と後ろから別の友人に肩を叩かれる。
相談してる方は恋愛しなれたプレイボーイ、桧山敬太(ひやまけいた)。
昔からの友人だ。
肩を叩いた方は馬鹿騒ぎを好むクラスの中心、戸田昌樹(とだまさき)。
高校入ってからできた友達だ。
どちらも大切な友達だし、二人の言葉は尊重したい。
「なんで、だめなんだ…?」
俺の言葉を聞いた敬太が、まわりをわざとらしく見回してから指だけをくい、と曲げて手招きする。
近くに寄ると、耳を引っ張られた。
「瀬戸内はエンコーしてんだよ。」
……え?
エンコー、って…援助交際?
嘘だという思いが顔に出ていたらしい。
敬太が今度は大きく言う。
「瀬戸内とヤッたやついるー?」
するとどうだ、クラスの大半が手をあげた。
男女どちらも、互いに顔を見合わせながら手をあげている。
……嘘だ……。
「違う、そう、そうだ!金に余裕がなくて仕方なく…」
「あいつの家は馬鹿みたいに金持ちだよ、親父が社長でお袋が弁護士って噂だぜ。」
「じゃ、あ…っ…」
思い付かない。
嘘だろ?
俺の初恋の相手は、そんな……奴だったのか?
俺の様子に見かねたらしい昌樹が後ろから言ってきた。
「あ、あー……でも、瀬戸内はキスさせてくれねぇよな、キス!
誰か決まった相手いんのかなぁ、って…」
それを聞いていてもたってもいられなくなる。
勢いよく席を立ち、ドアに向かう。
「敬太、瀬戸内がよく行くとこ!」
「保健室、待てよお前、まさか…」
保健室、まで聞いて教室を出ていく。
こうなれば、瀬戸内本人に聞くしかない…!
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