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次の日。
バリバリ働く律郎。
誰から見ても明らかに機嫌がいいと分かる。
普段ポーカーフェイスなだけに、
その笑みは女子社員達の心を鷲掴みにす。
昼の社食、ピークも過ぎてきた頃、
ようやく食事の律郎。
奥村「となり、失礼します」
ヘルシーランチを持ってやってきた奥村。
奥村「何かいい事でもあったんですか?他の女子社員達が給湯室で騒いでましたよ」
律郎「何か、って?」
奥村「え・が・お、です。藤田課長いつもポーカーフェイスなのに今日は朝からびっくりする位微笑んで
ます」
律郎「そうか?」
奥村「そうですよ」
あいかわらずボディータッチ
してこようとする。
奥村「笑顔の秘密、知りたいです」
覗き込むように見つめてくる。
律郎「…いや、別に……」
言いながら仁を思い出すとつい微笑んでしまう。
奥村「ほら!今も微笑んでますよ」
律郎「え?」
思わず顔に手をやる。
奥村「一夜にしてここまでヘンシンするなんて、あやしいですよー」
律郎「…、偶然昔のダチにバッタリ会って話がはずんだから、だろう」
ピク、と眉がつりあがる奥村。
奥村「…、元カノ、とかですか?」
律郎「いや違う」
と、言いつつもゆうべの野獣Hが
頭をよぎり
奥村から顔を背ける。
何かを察した奥村。
律郎に見えない角度で思いっきり
『チッ』と舌打ち顔。
再び律郎に向きあった時は極上笑顔。
奥村「では藤田課長、失礼しま~す」
律郎「え?」
ヘルシーランチを持って席を立つ。
一番離れた席まで行くと
ヘルシーランチを
かっこみ始める。
あっけにとられて奥村を見ていると
目があい『ツーーーん!!!』と
冷たくあしらわれる。
律郎(・・・、地雷、踏んだか?)
小さくひと息、むしろほっとしている。
律郎(まぁ、これでおとなしくなってくれたらなによりだ…)
午後からもバリバリ働きつつ、
やたら時計をちら見。
夕方になってくるとソワソワしだす。
18時就業時間終了。
律郎「それじゃ、お先」
仕事は全部片付け足早に去る。
一度帰宅し、シャワーを浴びる。
風呂上り仁に連絡、ケータイつながる。
律郎「…ぁっ、もしもし」
仁『もしもし、律郎?まだ仕事してんのか?』
律郎「え、あ、まぁ…」
仁『おれも8時までにはどうにかするからさ。来ていいぞ』
律郎「大丈夫か?」
仁『ああ』
多喜良『フッジり~ん、差入持ってきてぇ~』
仁『ヨッシー、聞こえるだろっ』
多喜良『ヨッシーはお抹茶ヨーカンが食べたぁ~い』
仁『ちょっと静かにしろよ』
律郎「…あいつ、いるのか?」
仁『ああ今ヨッシーの工房なんだ』
律郎「なに?」
多喜良『フジりーん心配しないで~、時間までには帰すから~なんせ徒歩1分だし~』
ちょっと離れた所にいるらしく
大声で叫んでいるようだ。
律郎「今から行く」
仁『え?行くって、会社から何分だっけ?』
律郎「工房で待ってる」
仁『ちょ…律郎、カギ掛かってるぞ』
律郎「かまわない。玄関で待ってる」
仁『律郎!』
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