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そしてあっという間に週末は訪れた。
「おい、起きろ!朝だぞー!」
「ん……」
俺は時計を見たがまだ6時半…
「大学生の休日に6時半は早朝だ…もう少し寝させろ」
「なぁ、今日…カラオケ行くんだよな?」
それと同じ問いはこれで6度目だ。
「あぁ…そうだよ…」
「じゃあ、早く起きろって」
「まだ開店してねーよ…」
「歌う数時間前からは目覚めておかないと声は上手く出ないって知らないのか?」
「プロと一緒にすんなよ、カラオケなんだと思ってんだ」
「いいから起きろって!」
無理やり布団を剥がされる。
「おい、いい加減に…」
雪也の顔を見るとなぜか今にも泣きそうだった。
「泣くほどのことかよ…」
「だって……俺、せっかく初めてカラオケ行くのにおまえは行きたくなさそうにしてるし…」
「いや、違うから…」
「今日の朝食も、少しでも喉に良いものと思って色々工夫して作ったのに……」
「わかったよ。俺が謝る。だからさ…もう少しだけ寝かせてほしいかな」
無意識に雪也の腕を引っ張る
「あ…」
「雪也も折角一生懸命メシ作ってくれたなら疲れてるだろ…カラオケちゃんと行くから少し寝よう……」
ベッドの上に倒れ込んだ雪也の顔がすぐ目の前にあって…本当にアンドロイドとは思えないほど身体も柔らかく温かくてなんだか心地よかった。
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