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罪深き兄弟
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最初は触れ合うだけだったキスが次第に深くなっていく。
「…っ…ッう…んんっ…」
一松の拒絶も虚しくおそ松が口を割り開いた。舌が口蓋を少しづつ犯していく。
さっきまでおそ松が飲んでいた酒のきついアルコールの匂いが一松の鼻をすっとぬけていった。
「…ッや…!!」
おそ松の口が離れていく。一松が体を押しのけてはあ、はあ、と息を整えながらおそ松を睨んだ。
何考えているんだ。冗談じゃない。
俺は、
「…ッ俺…男なんだけど…」
しかも弟で。
息の荒い一松を見て悪びれもせずにおそ松が笑った。
「…俺…無理矢理にでも飲ませてやるって言ったよな?」
口元についている唾液をぺろりと舐めて平然と言い放った。
「…やりすぎ…ッ!!」
しかも酒飲ませてねぇし。
一松がギリっと唇を噛む。相当怒っているのが目に見えて分かった。
「…トド松なんで見てたの?」
助けろよ、とでも言いたげな一松の視線。トド松はそれに怯える事もなくスマホをいじる。
「…一松兄さんが悪い」
「…は?」
一松が聞き返す。
何が悪いのかさっぱり分かっていないようだった。
「…全部一松兄さんのせいだよ」
鈍いのは悪い事じゃない。
でもそれも行き過ぎれば、
立派な罪だ。
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