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16歳 実家
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「ただいまぁ。」
誠実が古風な引き戸を開けながら声を掛けるとスリッパの音が鳴る。
パタパタと近づいてくる音から小走りの様子が伺えた。
「誠実、理久ちゃんお帰りぃ!」
日頃より可愛い可愛いと愛でている理久の登場に喜んだ成実が勢い良く飛びつく。
「ひゃあ!!」
ペタンと崩れ落ちそうになった理久の身体を誠実がギリギリの所で抱き止めた。
「…理久ちゃん?」
「あー…今理久調子悪いから。」
未だ腰痛で力の入らない理久の身体を肩に荷物のように抱き上げる。
誠実が立ったまま自分の靴を器用に脱ぎ、空いた手で理久の靴も脱がせる。
「せ、誠実…もうだいじょぶだから…。」
そう言っても誠実は無言のままリビングに向かう。
リビングに鎮座する大きなソファにそっと理久を下ろすと頬に小さく音を立ててキスをする。
向かいのソファには父親が座っているのにお構いなしな誠実に理久は唇を震わせた。
「っ!!ちょっ…誠実ふざけんなって!!」
既に関係がバレている事を知らない理久は声を荒げて怒鳴る。
誠実の逞しい肩越しに目を丸くする実継と目が合い、心臓の音と冷や汗が止まらない。
慌てて両の腕で誠実を静止するが大きく上回った身体が理久をすっぽりと包んでしまう。
抵抗しようにも腰が抜けたばかりで力が入らない。
「足掻いてもダメ。離さない。」
誠実が理久を自分の膝上に乗せると猫のように身を捩って擦り寄る。
「っ、バカ!ちょ…こんなっ!!」
父親の実継にじっと見つめられて理久が身を強張らせる。
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