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16歳 お迎え
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改札を出ると真っ青の車が停まっていた。
「…わっ、誠実、すげぇー、スーパーカーだよ!」
ガルウィングかっこいいーと目を光らせる理久とは対照的に誠実は冷ややかな視線を送っている。
無言のままその車に近付くとコンコンと窓を窓を叩いた。
すると運転席の窓が開き、誠実にそっくりの髪の長い女性が現れる。
「…ハル姉、迎え要らなかったのに。」
「お前の迎えじゃないよ。そっちの子のお迎え。」
女性は嬉しそうに手招きする。
「…さ、乗って。誠実は乗らないようだから。」
「乗るよ!!」
そう言うと誠実はよく知った様子で複雑なドアを開ける。
狭い後部座席に座ると隣に手を引いて理久を呼ぶ。
「理久、頭気をつけて。」
「…リクは助手席においで。前の方が楽しいだろう。」
「っハル姉!!」
誠実の文句などお構いなしで女性が助手席のシートを倒して理久の手首を引いた。
言われるままに理久は座らされてシートベルトを締められる。
誠実と同じ切れ長の目がニッコリ笑って理久を見つめる。
「誠実の姉の治実。宜しくね、リク。」
ドキッと心臓が高鳴ったのは誠実には内緒にしておこう。
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