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16歳 幸せ
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パリッと糊のきいた滑らかなシーツ。
暖かい掛け布団。
柔らかくて弾力のある枕。
(あ、れ…あ、そっか…ホテルだ。)
寝ぼけながら理久が瞼を上げる。
「理久、起きた…?」
目の前には愛しい誠実の顔があった。
その間にある2人の手は指を絡めた状態で繋がっている。
「っっひぅ!!」
誠実に寄り添おうとして動くと理久の身体全身に激痛が走る。
身を竦めて丸まろうとしてまた刺激に眉を顰めた。
「り、く…ごめんな。」
誠実が済まなそうに呟いて理久の頭を擦る。
その手を理久がパシン、と振り払った。
「…謝んないで…俺幸せなのに!」
「そっか…ありがとうな。俺も幸せ。」
そう言い直すと理久は目元をほころばせて笑う。
「ね、これでもう、誠実の知らない事ない…?」
「山程あるよ。」
意地悪な表情で誠実が理久の小さな鼻をキュッと摘む。
「っもうー…意地悪。」
「でも、こんな俺でも好きだろう?」
鼻を摘む手を緩めると誠実が泣きすぎて腫れぼったい瞼に顔を寄せてキスをする。
くすくすと笑いながら理久が体に響かないくらいまで頭を上げた。
それをサインに誠実が腕を滑り込ませる。
腕枕をすると理久が小さく呻いた。
「っ痛いか…腕枕やめておくか…?」
このまま眠ると寝返りの際などに理久が辛いかと思うが理久は聞き入れない。
「やだよっ。初めての夜に離れて寝るのなんてやだっ!」
「…そうだな。」
大きな掌が理久の背中をゆっくりと擦ると安心したのか理久が目を閉じる。
「朝まで…抱っこしててね。」
「…朝まで?…一生抱いて寝るよ。」
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