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違和感
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明くる日。と言ってもまだ外はうすらぼんやりと明るいだけなんだけど、俺は自然と目が覚めた。ふっと横を見ればそこには谷原の顔。何こいつ、寝ててもイケメンなの?うっざー。とか思ったりして、でも、改めて思うのは…
「え、なんで谷原が…」
隣で寝てるの?てか…ここどこ!?あれ!?なんか思い出そうにも記憶が全然…全然…
あるね。
うわぁぁぁぁ!!これはないよ!!なんでよりにもよって谷原となんか!!
俺が羞恥やら怒りやらで頭が沸騰しかけてたら、隣で寝てた谷原がモゾモゾと動いた。
「…ん、おはよう。」
「お…おは…よう…」
なんかもうどんな顔したらいいのか、何を言ったらいいのか、いつもの悪態を吐けばいいのにどうした事か口をパクパクしたまま言葉が出てこないよね!!
「はは、朝から可愛いな。」
「可愛くない!…てか…さ、俺、昨日…」
昨日、本当に最後までやっちゃったんだろうか…。記憶があるのはベッドに連れてこられた辺りまでで、その後の記憶はうすらぼんやり…なんか…凄い求めてたって事だけは覚えてるけど…あれ、発情期のせいでね。
「後悔してんの?」
「…後悔は…」
してる。けど、なんか違う。雅の仇である谷原とセックスなんて、後悔と苦痛でしかないはずなのに、後悔というには少し違う気がする。
「…あのな、お前、後避妊薬持ってるか?」
「…え」
後避妊だと?持ってるわけがなかろうが。てか、それって…
「…悪いとは思ってるけどな、俺だって正気じゃいられない位だったんだ。発情期のΩの中に出すのは、妊娠の確率がほぼ100%でもな。」
「…嘘…本当に…?」
「おまえ…覚えてないのか?」
「あんまり…覚えてない…」
俺がそう言うと谷原は苦い顔をして「マジか」と言った。だって…覚えてないものは覚えてないんだから…
「はぁ…とにかく、今のままじゃヤバイから避妊薬飲め。今ならまだ大丈夫なはずだ。」
「はずって…そんな無責任な!もし出来てたら…」
子どもが出来てたら、俺は産まなきゃならないのか。谷原との子どもを。今の俺が子どもの親になんかなれっこない。まだ自立だってしてないのに…どうやって育てていけばいいんだよ…
「出来てたら、責任は取るよ。」
「…何それ。責任って、どう取るつもり?俺、やだよ。子どもに嘘つくの。」
ちょっと驚いた顔をする谷原を睨むつける。
だって、可哀想じゃん。愛し合った末に生まれたわけじゃないなんて。だからって、谷原を愛してるなんて言いたくない。子どもに嘘を吐くのも、自分に嘘を吐くのも嫌なんだ。
「…それにさ、出来てたらって事は、出来てなかったら俺とはどうなるって事もないわけでしょ?だったら例え子どもが出来てたとしても、俺は谷原の恩恵なんか受けたくないから。」
なんだか妙にイライラして、谷原の事も見ずにベッドからスルッと抜け出した。何も着ていなかったから、床に落ちていた服をかき集めて抱きかかえながら風呂場に向かった。
そういえば風邪引いてたのに、もうすっかり良くなったみたいだ。ちょっと気だるさは残るけど学校には行けそうだ。
熱いシャワーを浴びて、寝汗やら違う汗やら…自分で言ってて悲しいな…を、流してしまおうと蛇口をひねる。冷水の後に、温まったお湯が出るまでボーっとシャワーから吹き出る水を眺めていたら、お尻に違和感を覚えた。
「…え、な…」
ゴポッと出てきたのは谷原の精液だった。
マジで…やっちゃったんだ…しかも、中に出されて…
発情期になっちゃった俺が悪いんだけど、俺自身不可抗力だったんだ。せめて薬を持ってきてさえいたらまだ抑制できたかも知れないのに、谷原が拉致するみたいに俺をここまで連れてきたから、薬なんて持ってなかった。
気持ち…悪い…
まだ、体調が本調子じゃないのかな…
お尻から流れる生暖かい粘度のある白い液体が、俺を汚すように太ももを流れてた。
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