アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
齟齬と真意は戀愛なりや?6
-
「....袖野さん、袖野さんっ!」
ドタバタと足音が聞こえ、袖野は静止した。
次の瞬間腕を掴まれる。
「あの、袖野さん、あの....っ」
恐る恐る振り返ると、そこにはミナミがいた。
走ってきたのか息を切らせて、
いつになく必死そうな表情で思わずどきりとしてしまう。
笑わなくては。
袖野は咄嗟に自分を叱咤して、
無理矢理笑みをうかべた。
「お、おーミナミくん。さっきぶりぃ」
そう言って何か小粋なジョークでもと考えるが言葉が出てこない。
そうこうしているとミナミはぎゅっと腕を掴んでくる。
「袖野さん、あの、....っ」
何を言われるのか、
色々想像して頭がクラクラする。
やめろ、やめてくれ。全部要らん誤解なんだ。
自分は雪雛とそんな関係でもない。
かといってミナミが好きなわけでも....。
ひょっとすると彼の好きも誤解なのかもしれないし。
そうやってクラクラしているとミナミは背伸びして顔を近づけてくる。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
67 / 194