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玉ねぎとひき肉
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『良かったァ、「無理です。」とか言われたらどーしよって思ってた笑』
と言って、微笑んだ。
さっきから、変だ……
僕は、フツフツと湧く感情に動揺している。
そんな時登坂さんが
蒼太に……
「蒼太くん、玉ねぎ取れるかな?」
「そうた、とれるよ?」
蒼太……
ほんとに、取れる?
蒼太の身長より高い所に、玉ねぎが山積みされている。
「ンーー!!ヴゥーーー!」
「蒼太!!…頑張れ!!」
無意識の間に、蒼太を応援する
つま先立ちで、小さな手の平を上げて
頑張っている
可愛いなぁ?
ファイトだよ!
「ヴゥーーー!」
「あと少し……」
「ンンー……ッ!」
「うわぁーーー!」
「とれたァ?」
凄い!!
さすが、僕の蒼太!!
「すごい!蒼太くん!かっこいいなぁ?」
「えへへ//」
「うんうん!蒼太凄いよ!」
「ママ?、かっこいい?」
「かっこいい!」
傍から見たら、変な人達って思われてるかもしれない。
でもいいんだ!
今は!
また、新しい蒼太の成長を見られた
僕は、溢れかえる感情を抑えきれずいつの間にか登坂さんの手を握って大きく上下に振っていた
「あっ、……その…………すみません」
「いえ、子供の成長を目にしたら嬉しいものですね!」
「はい!」
感心している内に、蒼太はテクトクどっかへ歩きだす。
それに、気付いていない僕は懸命に手を上下していた
すると、登坂さんの顔色がどんどん変わっていった
「伊藤さん?……蒼太は?」
「えっ、……ここに蒼太……。」
「…………。」
「…………。」
さっきまでいた、蒼太が姿を消した?
さぁーっと血の気が引く。
……どうしよう
誘拐?
そんなはずは……でっ、でも
あり得るかも……
どんどんパニックになる
「伊藤さん、大丈夫ですよ。店内はそんなに広くはありませんし探せばすぐに見つかるはずです。」
「そっ、…………そうですねよ」
探そうと、パッと後ろを振り返ると
ひき肉の入ったパックを持って立っている蒼太が…
「……蒼太?」
「あっ、蒼太くん!」
「…………どこに行ってたの?」
「ぼくね?おにく」
「……お肉?」
「あっ、もしかしてお肉取りに行ってたのかな?」
「うん!」
変な汗かいたよ……
安心したー
誘拐じゃなくて良かったァ
でも……
「蒼太!何処かへ行く時はママ一緒に行かなきゃメッ!分かった?」
「……ごめんなちゃい」
「ぅん、分かってくれたらいぃんだ」
「ママ、プンプン?」
「うぅん、もう怒ってないよ」
そう言うと、ふにゃっと笑ってひき肉を渡してくれる。
いつも使ってるやつだァ……
覚えてたのかな?
19歳、離れてるけど、僕の可愛い弟は
どんどん成長していくのであった。
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