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日常は非日常に
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今、俺は盛大にイライラしている。
理由は簡単、
「祐たぁん♪なぁなぁ、なにしとるん?もうお昼やで?ご飯食べようやぁ♪」
「おい祐。今すぐ食堂へ行くぞ。俺様と一緒に昼飯が食えるんだ、有り難く思え。」
俺の座っている席を取り囲むようにいる、この迷惑極まりない馬鹿2人組のせいだ。
俺のフードが脱げてしまった食堂での出来事から はや1ヵ月。(←相変わらず時間の経過が早い!)
食堂の事件の翌日、何故か俺の教室に生徒会の2人(会長、会計)が乗り込んで来た。
おまけに俺の名前まで何故か調べていて、それからの1ヵ月間、毎日コイツらは何かと俺に絡んでくる。
たまりにたまっていく俺のストレス。そろそろ胃に穴が開きそうだ。
副会長はと言うと、転校生にべったり溺愛。どんぐらいかって?そりゃもう、見てて吐き気がするぐらい。
まぁ、変わったのはだいたいそれぐらいか。
ほかはあまり変わっていない。
転校生は未だに俺のこと不細工呼ばわりするし、真一は相変わらずうざいし、俺はまだフード着てるし、転校生は生徒会に猫なで声で話しかけるし。
『お前らほんと暇人かよ。お前らと一緒にいたら俺まで目立つんだから近寄んな。』
俺は盛大にため息をつきながら、心底嫌そうに言う。
皆誰でも人に嫌そうな顔をされたら傷つくだろうが、
「かわええなぁ♪どう?今晩一緒に...♪」
「俺様に刃向かうなんてそれでこそ俺の祐。」
どうやらコイツらは人外らしい。
それに呆れた俺はガタッと立ち上がり2人を無視して走って逃げる。これも、この1ヵ月間お馴染みのことだ。
「あ~らら。逃げちゃった♪」
「ッチ。遼(会計)のせいで祐が逃げたじゃねぇか。」
そして、それを敢えて追わないのもいつも通り。
最初の数日間は追って来ていたが、毎回俺が振り切るのでこのごろは諦めて追って来ない。
教室から出て、少ししたところで走るのをやめ歩き始める。
最初はうざいと思っていたが、最近は意外と楽しいかも、などと思って来てしまう自分がいる。
そんな感情のせいで気が緩んでいたのだろうか...
俺は油断していた。
まさか、自分のすぐ後ろに男が近づいて来ていたなんて。
『ぐっ...!?』
後ろから体を抑え、口元にハンカチを押し当てられ... しまったっと思った時にはもう...
俺は暗闇へと意識を落としていった。
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