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可愛いワンコ
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席に戻ると石川君は
資料を全部片付けていた。
「アレ?なんか質問じゃなかったっけ?」
「いえ。ありません」
「ん??」
「スミマセン、そう言えばもう一人の方が
きっと席を外すだろうと思って……」
「あーそいういこと?」
ハハ、なんだ読まれてたんだ。
「で?本題は何かな?」
「あ、あのー少しいいですか?」
「何?石川君」
「あ、その前に名前の件ですが
兄とダブってややこしいでしょう?
レイでも零一でもどちらでもいいので
そちらでお願いします」
「ありがとう……じゃそうさせてもらうよ」
「ハイ」
「…………」
「…………?」
えーと、この間はもしかして
“今”呼んでみて的な感じなのかな?
「零クン」
「ハイ!」
あ、どうやら正解を引き当てたようだ。
何かこの子可愛いな。
童顔でもなく身長も四堂君と
ほぼ変わりない割に幼い印象を持つのは
きっとこの素直さゆえだ。
大型ワンコみたいだ。
石川もさぞや弟が可愛い事だろう。
――いいなぁ、弟。
「桐江さん、その……四堂の事なんですが」
「うん?」
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