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夏休みの前に
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その日の放課後、僕は教室で委員会の記録をとっていた
そして僕の横には由希也くんが座って、横に積まれたノートを適当にペラペラめくって暇を持て余している
「ご...ごめんね?先に帰っていいよ?」
僕は、上目づかいに彼を見た
「もぉ!これで何度目?待ってるから一緒に帰ろう」
そう言って彼は微笑む
僕が委員会の記録を記入するのがたまっていて、残ってやらなければいけないから
というと彼は待つから一緒に帰ろうといってくれた
「すごい量だね...やっぱり役員にならなくてよかったね!」
そうだ
彼のおかげでまたそんな役回りを押し付けられなくてすんだんだ
「今日は...ありがとう」
「え...?」
彼はキョトンとした顔で言った
「助けてくれて...あのままだったらきっと役員もすることになってた...」
「あー..あれね?だって歩くん、泣きそうだったんだもん」
「...!」
思い返して恥ずかしくなる...僕はなんて情けないんだ
みんなの前で堂々と言える由希也くん
すごい格好良かった...
「冗談だよ!だってあのまま決まっちゃてたら会える時間へっちゃうじゃん?」
顔が赤くなることを今日もあっさり言ってしまう
「なんか、僕手伝うよ!」
そう言って彼は積まれたノートを開いて、僕と同じように記入を手伝ってくれた
「二人でやったら早く終わるよ?」
そう言って嫌な顔一つしないで手伝ってくれる
そういう優しいところが僕はすごく好きだ
さりげなくしてくれることに僕がどれほど救われているのか彼には伝わっているのだろうか
横目でチラリと見ると彼の真剣な横顔がある
まつ毛長いなぁ....
色が白いなぁ...
目が大きいな...
そんなことばかり考えてしまう
ーーーちゅっ!
「え....!?」
由希也くんが目をまん丸にして僕を見ていた
「あっ!!ご...ごめん!」
僕は無意識に彼のほっぺたにキスをしてしまっていた
わぁぁぁ!なんてことしちゃったんだろう!
学校の....しかも教室で!
やっちゃったよ!!
赤面しながら恐る恐る由希也くん見る
怒ってたらどうしよう...
「あれ...?」
僕は初めて見てしまった
彼は僕がキスをしたほうのほっぺたを抑えて、真っ赤になって放心していた
「え...?由希也くん」
僕は彼の意外な反応にびっくりして声をかける
「やぁ....びっ....びっくりして...!!」
彼は言えば言うほど赤くなっていく
「ゆ...由希也くんも赤くなったりするんだね...」
「歩くんからされるなんて思わなくて...」
そう言って恥ずかしそうに手で顔を隠す
え?
え?!
ええーーーーー?!
いつも僕にあんなにすごいことするのに僕がちょっとしただけでこんなに赤くなって恥ずかしがるなんて思っても見なかった
「顔見せて!?」
僕は意外な反応がうれしくて由希也くんの手を掴む
「や...やだやだ!」
本気で嫌がって彼は力を緩めない
「ちょっとだけ!ね!?ちょっとだけ!」
僕はやることそっちのけで彼の手をはがしにかかる
やっとの思いで手を外して彼の顔をのぞく
彼はますます恥ずかしそうにうつむいた
その顔に僕の心がキュンとなったのはいうまでもなくて僕は思わず言った
「由希也くん!すごいかわいい!!」
「な...なにそれ!?かわいいって...女の子に言うやつだよ?それ!」
そう言って口をとがらせる
ど...どうしよう
すごくかわいい
どうしよう
「キスしていい?」
僕は自分から言っていた
「え!?歩くん!ここ教室だよ!?」
僕の意外な言葉に由希也くんは驚いている
今日はいろんな由希也くんを見れた
僕のことを助けてくれた時のカッコいい由希也くん
思わずキスをしてしまったことに真っ赤になる由希也くん
そして普段からは想像できないような大胆なことを言う僕に焦ってあたふたする由希也くん
なんだかうれしい
また違う彼を見つけた
僕は恐る恐る彼に顔を近づけて
ちゅッ!とした
いつも彼がしてくれるようには、なかなかできない
だけど僕はそのまま彼にしたくなって何度も唇を重ねる
え....っと...いつもだとこのまま...
と彼が僕にすることを思い出しながら彼に触れる
耳にキスをすると彼は首をすくめた
「ちょっ....誰かきちゃう...」
小さくつぶやく彼がたまらなくかわいい
慣れない動きで、僕は彼の首筋に舌を這わせていく
「はぁ....なんかやばい」
彼は少し体をよじって吐息をはいた
彼の鎖骨まで来ると、前に彼に鎖骨を噛まれたことを思い出した
「え....っと鎖骨噛んでみても..いい?」
「ん...できる?」
僕は見よう見まねでやってみる
なんだかうまくいかないし、由希也くんんがやったみたいに跡がつかなかった
「難しい....」
そうつぶやいたときいきなり僕は肩を掴まれて勢いよく机に押し倒された
「わっ!!」
驚くのと同時に激しく唇を塞がれる
「んっ...!!」
舌が僕の唇をこじ開けて、中をかき混ぜる
「んんんっ.....!!」
ーーーーはぁ....!!
唇が離れると彼はにっこり笑っていった
「はい!僕の勝ち!」
「えぇーー..」
結局、彼は元の彼に戻ってしまった
僕はいつものように彼にほだされて負けてしまうのだった
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