アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
あついココアに気をつけて。1
-
マグカップを両手で包み込むようにして持ち、俺と目線を合わせている。
「僕が、冷ましてあげる」
そう言うと、ふーふーとマグカップに息を吹き込み始めた。
「え!?翔さん!大丈夫ですってば!」
そんな俺の言葉には御構い無しに息を吹きかけ続ける。
「だって熱かったんでしょう?俊希くんが猫舌だったの気がつかなくてごめんね」
嫌味とかじゃなく、本当に申し訳なさそうな顔をしている。
俺が猫舌なわけじゃなく、ただ単にココアが熱湯に近い熱さだっただけなのだが。
うーん。
でも、せっかく翔さんが冷ましてくれるっていうんなら、冷ましてもらおうっと。
しばらくすると翔さんは冷ますのをやめた。
「これくらいでいいかな???」
そう言ってマグカップに自分の口をつける翔さん。
「ん?これ、全然熱くないよ」
「え?本当ですか??」
手渡されたマグカップに口をつける。
「あっつ!!!」
熱くなんかないって言われたから勢いよく飲んだら、喉が焼けそうにヒリヒリする。
「俊希くん………。それは君の飲み方が悪いよね?」
はい………。
まったくその通りです。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
46 / 56