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少女の見た真実【fj→ky←hr】
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「お兄ちゃん、早く来ないかなぁ…?」
「ニーナ、あの人に会うのはやめなさいって言ったでしょう?」
「お兄ちゃんは優しいもん!お母さんはなんにもわかってないの!!」
お兄ちゃん…早く来てよ…!
お兄ちゃんの悪口聞きたくないの!
―――
「…ナ……!ニーナ…!ニーナ!!!」
「!?…えっ?こっ、こんな真夜中になに!?」
「ニーナ…逃げろ…!!」
「おっ、お父さん!?」
真夜中、3時。
お父さんが、血だらけで、私を起こして、動かなくなった。
訳がわからなくなって、お兄ちゃん達の住むお家に走った。
「っはー…!!お兄ちゃんッッ…!!」
私は、黒いお兄ちゃん…ヒラお兄ちゃんと、紫のお兄ちゃん…フジお兄ちゃんと、いつもの大好きなお兄ちゃん、キヨお兄ちゃんを呼んだの。
…でも。
キヨお兄ちゃんは居なかったの。
「…?どうしたの?ニーナちゃん」
「…こんな真夜中に、1人で来たのー?」
「っはぁ…は…きっ、キヨお兄ちゃんは…?」
2人は、苦笑いをして、私に言ったの。
「「今は出掛けているよ」」
その笑顔が、何かを表しているような気がして―
「わっ、私…家を見てくるっっ!」
走って、家に帰ったの。
「……、もしもし、キヨ?」
―――
「ただいまっっ…!!おっ、お母さん…!!!」
「……あぁ、帰って来ちゃった」
「…え?」
家に付いたら、お兄ちゃんの声がしたの。
私の大好きなお兄ちゃんの声。
「…うん……」
「おっ、お兄ちゃ…」
「ニーナちゃんが、聞いてる………」
「……」
お兄ちゃんは、今までに聞いたことの無いような悲しそうな声だったの。
「嫌だよ…」
「ぉ、お兄ちゃん…」
「本当に?」
誰と電話してるかはわからなかったけど、親しい人って言うことは分かったの。
「…そっか…頑張る……」
「…お兄ちゃん……」
「そしたらさ、……………」
「…?」
電話が終わったみたいで、お兄ちゃんは私を見たの。
そして、笑顔で私を切ったの。
「ごめんな、ニーナ」
私は、段々暗闇に吸い込まれていったの。
お兄ちゃんはね、私が目を閉じる直前に、また悲しそうな顔をして
「もう……ぃゃだ…」
か細くて、何も聞こえなかったの。
―――――
??「や゛め゛ろ゛お゛ぉ゛!!」
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