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3章ー6
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「だ、大丈夫・・・じゃないよね」
「いえ、熱も大分下がったので・・・ですけど勉強会は無理かもしれないです」
金城先輩は仕方ないよ、と言った。
「それじゃあ。先輩また来週・・・」
「あ、待って・・・!」
金城先輩が俺の服の袖をつかむ。
力強く掴まれたので少し痛い。
「あ、ご、ごめん・・・」
「いえいいです。先輩どうしました?」
金城先輩は深呼吸を何度も繰り返す。
よっぽど大事なようなのだろうか。
「これ、よければ一緒に行きたいと思って」
そう言ってかばんからごそごそと出したのはチケットだった。
よく見るとデパートで行われているある芸術家の作品展のようだ。
「これ・・・今週の日曜まで、なんだけど・・・もし、体調がよくなったら一緒に、みたいなって思って」
「いいですよ。もし体調ダメそうなら連絡しますね」
美術というものに興味はそこまでないが、金城先輩の傾向は知っておくべきだと思った。
それにこれは好感度イベントだろうし。
それに純粋に誰かと出かけることには興味があるし。
「う、うん・・・!ありがとう!」
俺と金城先輩はそこで解散した。
金城先輩は当然のように図書館に向かう。
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