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突然のお誘い
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部屋に帰って、リビングにあるソファに腰を下ろす。
生徒会長に決またときは寮の部屋も引越しになった。あの部屋、結構気に入ってたんだけど仕方ない。
案の定というかなんというか、引越してきた部屋はデカかった。
もう一度言おう、デカかった。
同じフロアに生徒会みんなの部屋があるっぽいけど、僕の入り口の扉から見えるのは副会長の紀田君の部屋のドアだけ。
それもめちゃくちゃ遠い。
元の部屋ではいくつものドアが並んで見えてたのに、なんか寂しい。
キッチンはあるけど、休日しか使わない。
こう見えても料理できるんだよ?基本だけだけど。
お風呂もデカい。
足が伸ばせる?そんなもんじゃなかった。
プールだよプール、もはや泳げる。
ベットなんて1人しかいないのにキングサイズ。いや、まぁふかふかで気持ちいいんだけど、
広すぎて落ち着かない。
正直言って、庶民出の僕には勿体なさすぎることばかりだった。
他のみんなは当たり前なのか特に反応もないし。
「やっぱり、根本から違うんだよなー」
ピリリリリリリ!!
「!…焦った」
ソファで伸びをしてたらいきなり僕の携帯がなった。
相手は、、、紀田君?
「はい、鈴原です。紀田君?どうしたの?」
「御休みのところ申し訳ありません。実は、今日中に風紀に提出しなければならない資料が……」
申し訳なさそうに切り出す紀田君。
風紀に提出って、もしかして、
「もしかして、整備のプリント?」
「あ、はい。それです」
「それなら、帰る途中に風紀委員室行って届けてきたよ」
「え、?ありがとうございます!」
電話の向こうで頭を下げるのが目に見えてわかってすこしの笑いを噛み殺す。
「では……あ、今から成の部屋にあつまるのですが、遥もどうですか?」
と、ここで思いもよらないお誘いが
「え、僕が行っていいの?」
「はい、むしろ歓迎です。遥は成の部屋初めてですよね?お迎えにあがります」
お迎え付き….でも本当に橋倉君の部屋知らないし、
どうせ今から何もすることないんだし、
いいかな〜なんて思ってみたり。
「わかった、ありがとう。」
「はい、では後ほど」
ぴ、と電話を切って準備に取り掛かる。
内心、飛び上がりたいくらいには喜んでいる。
紀田君、橋倉君、藤塚君らは家柄が同じくらいだから中学の頃から一緒にいるのを見かける。
仲も良いんだろうけど、そこに僕が1人入るのは自分で思ってる以上に結構不安だったらしい。
どことなくはやる鼓動を落ち着かせながら紀田君を待つ。
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