アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
目の前にいると
-
倒れた僕を見下ろして、父さんは鼻で笑った。
「この前は随分と楽しんだらしいな」
「っ、……ぁ」
!、声が…。
否定したいのに。
あなたがやったことではないかと。
楽しくなどなかったと、辛かったと言いたいのに。
ーなんで、さっきは出たのに!
「図星か?」
「ち、………がっ!」
やっと出た声はかすれていて、それを聞いた父さんの顔は耳障りな声だと思ったに違いない。
だって、顔がすごく歪んだから。
コツコツと歩み寄ってくる父さんを見て、ガクガクと震えだす。
もう、触らないで欲しいんだ。
誰からも、誰にも触ってほしくない。
触らないで、近づかないで。
触られることが怖い。
たとえ、それに悪意ややましい気持ちがなくとも。
二の腕を強く引かれた時、ヒュッと喉がなった。
「ふうん。私が何をしようともそこまでならなかったのにな」
と、そのまま僕をベットの方へ投げ飛ばした。
「っ、……ぇ、」
「最初からこうするべきだったか?」
何をする気だこの人は。
まさか自分の子を、血はつながっていなくとも法律上は自分の子を、犯す気、なのか…。
「佐々木はコイツのどこがいいんだ」
と、眉間にしわを寄せながら僕の上にまたがる。
う、そだ。嘘だ嘘だ。
嫌だ、怖い怖い怖い。
なんで。
また、またこの前みたいに痛くて辛い……
そう思っても、口から出るのはヒューヒューとかすれた音ばかりで。
あぁ、もうだめだ、と思った瞬間思わぬとこほから助け舟が出た。
それは、助け、と呼べるほどのものではなかったけれど。
「それはあんまりよ、あなた」
いつからいたのか、ドアの前で腕を組み笑っている母さん。
止めて、くれたのだろうか。
「その後に抱かれる私の身にもなって?」
違う。
止めてくれたんじゃない。
自分のためだ。
この人が、僕のために止めてくれるなど、あるはずがないのだ。
「あぁ、それはすまない」
あっさりと僕の上から退いた父さんはどこが安堵が混じっていた。
それは、僕を抱かなくてもいいという安堵だろうけれど、なんにせよ、助かった…。
けれど、そのまま出て行くわけはなくて。
母さんが見ているその前で、いつものように、父さんは僕を殴った。
そのまま気を失って、起きた時は初日のように床だったのだけれど。
なんとかベットまで上がり、痛んで何もできない体を横にする。
「もう、無理……。助けて、…二ノ宮、君」
1人の時は声が出る。
なぜ二ノ宮君の名前を呼んだかわからないけれど、ほとんど無意識だった。
その次の日。
自体が動き出したのは、7日目の昼。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
74 / 256