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部屋に向かう途中ちらほらとイケメンや美少女・・・にみえる男に
なぜか悲鳴を上げられ少し傷ついたけども。
というか話しかけられるとは思ってなかった。
『ぁ、あのっ、編入生の方ですかっ??』
『ええ、そうですが・・・』
『わわっ、えと、そのこれ・・・受け取ってください!!』
と手渡された綺麗に包装された箱。
『・・・これは?』
『し、失礼だと承知しての行為ですのでっ...。
よければ受け取ってください・・・!』
耳まで赤くした美少女・・・いや男の子は
少し潤んだ瞳で俺を見つめている。
可愛い・・・けどこういう子って
裏があるって思うんだ。
むっちゃ意地悪とか、性格悪い、いじめの主犯格とかね。
無難に断った方がよさそうだな。
『お気持ちだけ、受け取らせてください。
ありがとうございます、嬉しい。』
と柔らかく微笑み軽くお辞儀をする。
『ぇあっ、・・・こ、こちらこそ....。
無理な事を言ってしまって・・・貰ってもらえないのは
当たり前だというのに...。』
しゅん...と俯く彼に少し悪かったなと思ってはいるものの
この子もしかすると誰かの親衛隊なんじゃないかと思った。
『それは・・・、いえ...僕自身誰かから何かを
頂いたことがないので躊躇している部分もあるんです。
受け取るのはやはり申し訳ないので...。』
『じゃ、じゃあ・・・もらってくれますか!
申し訳ないとか、気にしなくていいんですっ!』
パッと顔をあげた頬には涙の跡はない。
あー・・・こういう人にはハッキリ言ったほうがいいのかな。
『初対面の信用できない人に物を貰って
もらえるなんて考え方が安直で非常識すぎでは?』
『...え、。。』
『お返しします。得体の知れない物なんて貰っても
嬉しくありませんし。』
冷たく見つめ俺は踵を返し歩き出した。
めんどっくさあーめんどっくさー。
『なぁんだ...、面白くない。』
その声は俺には聞こえなかった。
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