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「なん・・・で、なっちゃん。」
「...?なんでしょうか...。」
素知らぬ顔をして俺は何も言うなという意味を込めて微笑む。
そして碧はそれを察して深く深くため息をついて
「なっちゃんには敵いません!」
と泣きそうな、けれど幸せそうな暖かい笑みを俺に向けた。
俺はちょっと照れくさくなって
「当たり前じゃないですか」
と視線を碧から外して厨房へ移しながら言った。
不思議そうに見つめてくる聖先輩に
「あぁ、申し訳ありません。
碧とはこの学園に入る前からお友達なのですよ。」
「へへっ、なっちゃんからそんな事言ってくれるなんて
俺嬉しすぎて泣きそうぅ~~」
うっわすごい輝いてる碧の笑顔
というかそういうのを俺に向けるのはよせ
できれば聖先輩とか聖先輩とかさ、ね?
嫉妬してるんじゃない?
「そうなのか・・・。」
聖先輩は考え込むように手で口を抑えて
俯いた。
俺は何かわからなくて心の中はドギマギ状態。
碧は碧で嬉しそうに嬉しそうに笑っている。
なんだこの空気・・・。
数分して聖先輩が顔を上げて
「薙、後で二人だけで話したいことがある。
予定は空いているか?」
「ええ、空いていますが・・・。」
「そうか、ではお前の部屋に邪魔してもいいか?」
「えっ、。」
「ダメならいいんだ。」
俺の部屋は・・・かなり引く・・・この状態では
引いてしまう・・・。
「あの・・・いいんですが、一つ条件が・・・。」
「なんだ。」
「僕の部屋に入ったことを誰にも言わないこと
そして僕の部屋の状態を見て引かないこと、これが条件です。」
「あ、ああ・・・わかった。」
聖先輩は一応信用はしている。
が、まだ気を許せているわけじゃない。
いつか、許せるようになりたい。
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