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「お待たせ致しました。」
黒のバーテン服を着こなした
背の高く黒髪をワックスで後ろに撫で付けている男性
・・・は、俺の知り合いでした。
「ッ...、」
彼は俺の顔を見た瞬間、目を見開いた。
このまま俺も彼も固れば碧や聖先輩、その他の生徒から
不思議な目で見られ質問攻めに合う可能性がある。
だけれど、彼はそんなバカな頭脳はしていない。
瞬時に笑みを作れば頼んだ物をテーブルへ
音も立てずに置いて
「ごゆっくりどうぞ。」
とお辞儀をしてこの場から速やかに立ち去った。
突然のことで驚きだったが俺は何故か冷静だった。
彼がここに居ることに異常な事はなかった。
けれど、彼とは何年も会っていない。
だめだ、考え込んでしまうのは良くない。
後で電話を掛けて聞けばいいことだ。
俺は切り替えて目の前のチャーハンに手をつけた。
「いただきます。」
一口
「おいしい・・・」
「でしょ~~ここの食堂、本当に美味しい。」
すっごいチーズとトマトの香りがする。
美味しそうだが・・・、濃ゆくないのか?
「そのドリア美味しそうですね。」
「ふぇっ」
なんだその声気色悪ぃ
乗ってこいよ碧、お前の大好物だぞ。
「じゃ、じゃあ・・・交換...する?」
「いいんですか口つけてしまっていますが・・・。」
「うん!全然大丈夫!」
「では、お言葉に甘えて・・・。」
俺は微笑んでチャーハンとドリアを交換した。
聖先輩は何故か碧を睨んでいる。
一口
「・・・くどくなくておいしい、。」
「でしょ!!だから幾らでも食べられるんだぁ~」
碧の笑顔はいっつも安売りなの知らないけど
ずーっと笑顔だ、輝いてて顔直視できない。
「薙、こっち向け。」
「えっ、はい。なんです、むぐっ」
なんだなんだいきなり。
口内に美味しい豚の生姜焼きの味が広がった。
おいしい、。
「んぐ、・・・もぐもぐ、あの・・・なんでいきなり。」
「なんとなくだ。」
おいおい何となくでする事じゃねぇだろおがよおおぉお!!
こういうのはチワワちゃんとか碧とかにしようよおぉお!!
俺じゃ萌えねぇよおおおぉお!!
俺は血涙を流しながら頭突きしたい衝動を抑えて
黙々とドリアを食べる。
もっきゅもっきゅもっきゅ
((くそかわいいな・・・))
と周辺の人たちが思っている事なんて露知らず。
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