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第1章 3
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「……。…」
店を片付けて、鍵を掛ける
そのまま同じマンションの階段を上ってく
勿論、寝たツバキを背負って
結構辛い
「…んぅ、トアぁ……」
「……起きたのか」
「……んふふ、待ってよ…」
「…寝てんのか」
全く何の夢見てんのか
「……っ、ん…っ!危ねぇ…」
足を踏み外して
危うく階段から落ちるところだった
それでも呑気に寝るツバキ
「……はぁ」
「………トーアぁ…」
「………ったく…」
「何に怒ってんのぉ…?」
「起きてるのかよ」
扉を開けて入る時にそんな事を言われ
軽く舌打ちする
「…歩けよ」
「やぁだー、んふふ…」
「……チッ」
思いっきり扉を閉めた
「この野郎」
「…いったぁ、いなぁ…」
「…」
ベットに投げ飛ばしても相変わらず笑う
酒が入ってる所為で、ちゃんと頭が回ってないんだろう
こういう日は大抵泣きついてくるはず
わーわー喚かれて、泣かれて、疲れて眠るのが、何時ものツバキ
「トアぁ?何処?…」
「居るだろここに」
「あれ?アハハ、真っ暗で見えないよ」
ツバキの手が空を切る
そう、ツバキは部屋が暗いとなにも見えなくなる
ただでさえ色が見えないのに
パチン、と部屋の電気をつけてやれば明るさに一度目を瞑る
目を開けて、俺を見つけて
また、へらへらと笑う
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