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第2章 15
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「だからぁ…俺は振られたんですってぇ!」
「ふぅん?」
「ってかぁ?俺はこーみえても一途なんですよぉ?傷ついてんですからねぇっ!」
「へーへー」
ボロボロ出てくるアドリブが
どーやらハオトの本心らしい
どーりで、今日は暗いわけだ
「ほら、飲み過ぎだよー」
「いいんですっ、今日はいいんですっ!」
「…でももーお店終わりだからさー?かーえろー?」
ハオトの手を肩に回す
荷物を適当に持って、会計を済ませてしまう
外に出ると冷たい風
一瞬心臓が止まるくらいドキッとした
夜の街の光が包む道を
酔ったハオトを抱え歩く僕の影
「ほらほら、歩いてー」
「んぁっ、帰れますよぅ、良いですからっ」
「とか言って、フラフラだよ?ジュリエット」
「だーかーらぁー」
頬を赤く染め、上目遣いで見つめてくるハオト
紅茶色の髪、長い睫毛、薄ピンクの唇
どうみても、僕には
「ジュリエットにしか見えないなぁ〜」
「なにいってるんですかもぉっ」
「えへへ〜」
月夜の下で、僕等は影を並べ、歩いていく
宛ら、何処かの劇のワンシーンの様に
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