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第3章 4
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「…トア……?」
朝起きれば、世界は白い
でも肝心のお隣さんは居ない
昨日、寝る時は確かに側にいたのになぁ
「……今日は何しよ」
取り敢えず顔を洗う
季節も季節で、水が冷たくて
ブランケットを引っ張って来て、肩にかける
朝ご飯を、一人で食べる
にしても、何かないかなぁ
ぐるっと部屋を見る
「……あ」
あの無駄に固そうな背表紙は!
まさかまさかっ
「やっぱ!懐かしいなぁ高校の卒アル!」
全然見てないんだろう
新品みたいにツヤツヤしてる
試しに適当に開くと
丁度俺が高一の頃のクラス写真
きゃぁ!恥ずかしい!
俺の過去大公開!ってかこんなふざけてたっけ
「……高校、ねぇ」
鏡の中の、自分を見る
相変わらずの、自分
写真と見比べる
やっぱりなぁ…
「…色素抜けてるなぁ」
溜息をつく
色は分かるわけないけど、モノクロでだって色の違いは何となく分かる
…まぁ濃淡だけど
色が見えなくなってくのと一緒に
髪の濃さと、目の濃さも
中学はまだセーフだったけど
高校で一気に抜け落ちて
今は
……落ち着いたのかな
「……ストレス性とは言っても、こーの三年間でこんな綺麗に変わるものかね?」
黒、灰色、薄灰色
色相環ですかこれは
まぁ色相環って言ったって分かるのは黒白のとこだけだけどね!
…ストレス、か
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