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「で、今日のデートなんだけど」
晴山さんはもう、パッチリ目を覚ましている。
朝は強いほうみたいだ。
「デート……?」
「え、忘れてる?言ったよね俺、『好きにさせる』って。」
ハテナマークを浮かべる僕に要約の要約を伝える。
あ────
『俺は、裕太君にアタックするよ』
そんな言葉を……言われたんだっけ……。
「不本意ですけど、一度受けたものはしょうがないです」
「お?意外と頑固か?」
ニヤニヤしながら晴山さんは呟く。
「頑固じゃないです。そういう性格なんです。」
言ってて思ったけど、僕って……
────頑固なのかなぁ────……
「裕太はどこに行きたい?」
「え……特には……」
いきなりそんな事を聞かれても、考えているはずもない。
それに興味のわく場所も想像出来ない。
「じゃあ、俺の行く所に付き合ってよ」
色々考えているのを察したかのようにニコッと微笑んだ晴山さん。
「晴山さんの行く所に?」
「嫌とは言わないよね?」
なんか……初めて会った時と性格違う……。
昨日のあの出来事から、晴山さんは時折『いいえ』とは返事を出来ない……させない黒い笑みを浮かべるのだ。
「……はい」
どこへ行くんだう……?
期待が2割の不安8割という不安定な感情のまま、出かけることになった。
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