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「裕太は高校二年生?」
「はい。今17です。」
『るのわ〜る*』で働き始めたのは1年の夏休み……。今は2年の夏休み……。
もう一年になるとは……。
……一年も女装してたとは……。
そう考えると少し……いや、だいぶショックだ。
「部活とか、入ってる?」
「いえ、うちは進学校なので、部活はどちらでも……という感じで、僕は入ってないです。」
本当は、
入学当時は数ヶ月、陸上部に入っていたけれど、姉の営業を手伝うにあたり、放課後は時間を作らねばならなくなった。
姉にも、
『女装するんだから、肉を付けなさい』
とか言われたんだけど、太れないからどうしようも……。
「そういえば、晴山さんはお仕事されてますか?」
「してるよー。」
わしゃわしゃと髪を拭く手は止まらない。
外側はだいぶ乾いてきた。
というか、『お仕事されてますか?』なんて質問しなくても、あんな外車持ってて、ラブホ一泊を一つの財布に入っているお金で払えるんだから、それなりの会社だろう……。
「そんなに大きな会社なら、大学生なんかしてなくても……」
「んー、会社が大きいから肩が凝るんだよね〜。だから、大学は息抜き?」
晴山さんは髪の内側の水分をとってゆく。
大学が息抜きとか……。
お風呂から出て時間が経ったので、ちょっと寒くなってきた。
シャワーだけだったし。
しかも今はタオルが下に巻かれているだけ。
上を着たい。
「晴山さん、寒いんで……」
「よーし、大体は乾いたよ。乾かす意味あったのかはさておき、」
「…ありがとうございます??」
後ろの文が意味がわからない。
たまに晴山さんは理由のわからないことを言うし……。
「で、服を……」
「服なんていらないの。これから汗かいちゃうし」
??
ますます意味がわからない??
服はいらない?
汗かいちゃう?
寝るのに?
寝汗?
んー??
「晴山さん、あのっ……」
「昨日の延長線だと思ってよ────」
晴山さんの言うことは、本当にわからない────
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