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いやいやいや、だからどうしたってんだ!!
に、似てる人間はこの世に3人はいるらしいし!?
……そ、それがグラビアとは……複雑……。
なんでこのページだけ……。
「裕太〜、麦茶しか無かったわ〜」
「ひぁっ!?」
突然ガチャリとドアが開き、僕はバサバサと雑誌を放った。
「?そんなに慌ててどうしたんだ?」
さっさと入ってきて、麦茶のコップをミニテーブルに置き、僕がばらまいた雑誌をさっさと片付けた。
僕も、ベッドの上に放り投げたさっきの雑誌を、ベッドにのぼり素早くページをたたんだ。
「っ……」
さっきの、僕と似ているグラビアのページで手が止まる。
だ、ダメだ!!見るな!!
「裕太?」
ブンブンと首を振る僕を不思議に思ったのか、大和は僕の後ろから大和が覗き込んだ。
「あ……」
「……っ、」
丁度開かれたさっきのページ。
固まる僕。
少し焦ったような大和。
ベッドの上。
「あー、あは、それ、見た……よな……?」
「……み、た……」
ガシガシと頭を搔く大和はちょっと『まずい』という顔をした。
「その子お気に入りなんだよね〜。可愛くね?」
「……僕に似てない……?」
「……。」
開き直った所をちょっとついてみる。
ていうか黙んなよ!?どういう事だ!?
「やっぱ、思う?」
「目尻のホクロとかね」
そうなのだ。このグラビアちゃんは、僕とは反対の目尻に1つホクロがある。
僕は2つなんだけどさ、ここまで似てると……。
「大和……この子で抜いてんの?」
「……まぁ……」
大和は気まずそうに視線を泳がせる。
僕もチラチラとグラビアを確認する。
別に、友達のオカズ事情を知ったから気まずいわけじゃないんだ。
その『オカズ』が僕と似てることが気まずいわけ!!
「たまたま……だよね……?」
「…………。」
だからなんで黙るんだ!?その無言は何を示してんだよ!?
「……その子、お前に、似てたから」
「はっ!?」
大和から出てきた言葉に、僕は絶句した。
たまたま、僕に似てたんじゃなくて、僕に似てるグラビアだったから……!?
「髪とか顔とか、まじお前で、」
「ちょ、ぉ、お前、何言ってるかわかってんの!?」
それじゃあまるで────
まるで─────────
「お前が、ずっと好きだった」
ベッドの上での突然の男からの告白に、僕は硬直した。
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