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密会
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十一月半ば。
セーターとブレザー着てても吹く風は冷たい。
昼休み、裏庭で俺は一人立っていた。
…アイツの命令で!
「未月」
「っひゃぁ…!」
いきなり後ろから伸びてきた手に頬を撫でられた。
冷てぇっ…
「何すんだよ!」
振り返ったら楽しそうに笑う流木がいた。
「相変わらず体温高ぇな」
そう言ってまた手を伸ばしてくる流木の手を払う。
「触んな!」
拒否したら何故か睨まれたけど、コイツの手冷たいから嫌い。
体温低いから仕方ないんだろうけどさ。
「…生意気。下僕のくせに」
またそーいう言い方…!
「だから、下部じゃないし!」
「はいはい。んじゃ、行くぜ」
「ちょっ…」
手を握られて、裏庭の木が生い茂る中へ歩を進める。
着いた場所はいつもの所だった。
目印の変わった木の下の芝生に腰を下ろす。
紅葉の季節だからか、葉っぱの色がオレンジや黄色、茶色で染まっていた。
「…もう、そろそろ来なくて良くね?寒くなって来たしさ」
この紅葉が終わる頃には冬。
雪だって積もる。
「なら、校内で会うことになるね」
「!それだけは嫌だっ」
「んじゃ、ここでいいだろーが」
クソ…!
そもそも俺は昼休み使ってまでお前に会いたくないのにっ
校内で会えば流木のファンの目があるし。
会ってるのバレたら、嫌がらせより酷いことされそうだし…
「…最悪だ」
体育座りで膝に顔を埋める。
「俺は最高だけどな」
なんでだよ!
そう言って背後から抱き締められる。
「ちょ、離せっ…」
だけど抵抗虚しく流木の膝の上に抱き上げられた。
「あー、あったけー…」
「離せってば!流木…!」
腹に回された腕の力が強くなる。
密着すればするほど流木の香りに包まれて。
「無駄な抵抗やめたら?体力無くなるだけだぜ」
「なっ…」
ムカつく!
お前が離せばいいことなんだよっ
バカ!
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