アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
3
-
痛む歯を押さえながら大学へ向かう。
騒がしいキャンパス内の人集りを上手く避けながら、構内に入ると、突然背中を叩かれた。
「凪!今日珍しく早ぇじゃん」
「…なんだお前か、祐也」
祐也とは、年齢も同じで、家が隣だったのもあり、小学生の頃からずっとつるんでいる。今はお互い一人暮らしをしているので、家は離れたが、何だかんだで大学でも一緒にいる。
そんな幼馴染の祐也は、一言で表すならば、チャラい、これだけでこの男の全てが分かるだろう。
「なんだって何よ?凪ちゃんいつも俺に冷たい」
「その凪ちゃんってのやめろ。さもないとお前のその金髪引き抜く」
「恐い!相変わらずの毒舌!」
「それよりお前、こないだ彼女と学校行くからしばらく一緒行けない、とか言ってなかったっけ?」
「ん?彼女とは別れたよ。だからこうやって凪と居るんじゃん」
「またか…可哀想だな」
「俺が?」「お前じゃない」
「即答かよ」
ぶつぶつ文句を呟く祐也をよそに、苺牛乳を自販機で買う。がこん、と、音を立て、落ちてきた紙パックの苺牛乳に、ストローを挿込み、喉に流し入れる。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
3 / 125