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考える。
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特に用事があるわけでもないから、まっすぐ帰る。
こういう時手頃な女がいれば暇せずに済むのになとしみじみ思う。彼女とかそういうめんどくさい関係じゃなくて、遊び程度の相手。
どこかに行くにも外は寒ィしだるいしでやる気が全部削ぎ落とされる季節、冬。雪でも降ればいいのに。
⋯雪、ね。
キモ川のラブレター、長文過ぎて何か中に暗号でも隠れてんじゃね?とひらめいた俺は早速机に手紙を並べる。
文頭だけを縦に読んだりしてみたが暗号なんてものはやはりあるはずもなく、ただ単にそれは何の変哲もない普通のラブレターだった。
これを、俺がバカ正直に約束通り返したとして、キモ川はこのラブレターの対象である想い人にこれを渡すんだろうか。
なんとかその好きなやつを言い当ててまた更に脅してパシるってのもアリだが。
どうせキモ川ならどんな女にも99%振られるだろうし、振られて傷つくより脅されてパシられる方がいいだろ。多分。
だって、こんな。
こんなに好きだってこと、文字にして相手に渡さず持ってたんだ。
どれだけ振られんの怖いんだよ。馬鹿じゃねえの。
もし、振られたらあいつ泣くかな。
泣きは、しねぇか。うん。
好きなやつの前でなら笑うんだろうか。
俺には怯えた顔と赤面ヅラしか向けなくて、こいつは学校生活で楽しいことなんてないんじゃないかとまで思ってた程だ。
むしろ何したら笑うんだ?
あいつ、星とかいう野郎には普通に笑いそうだよな。
⋯まあ、別にどうでもいいけど。
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